第37話「迫るタイムリミット」
〈どうしよう私大ピンチじゃんてか七海さんどうしてここが分かったの?〉「それよりも早く逃げなきゃ」私は鞄持ってベランダに行く窓を開けようとしたら下には黒スーツを着た人達がマンションを取り囲むように居て「そうだ七海さんは六万人の部下がいたんだった」
そんなことを考えてると「逃げようだなんて無駄な考えはお止めください」「!?七海さんどうして私に構うんですか?私は解雇したはずですが」「はい十分理解しております、主の側近ではございませんので私の好きにされてもらいます」
「えっ好きにするって私はここを動くつもりはありません」「でしたらどちらかお好きな方をお選びください、ご自分の足で歩いて私にご同行しますか?それとも私に力ずくてお連れした方がよろしいですか?」「ですからここを動くつもりはありません」
「でしたら力ずくでお連れします」七海さんは私に向かってオッケーサインを手で作って丸の所に息をかけた。「何をしてるんですか?」私が聞く突然体が浮く「!?何これ?」シャボン玉のような液の中に入って「このままお連れします」
七海さんが動くとシャボン玉も動く。「出してください」「お断りしたします」いつ割れるのではないかと怖かった。車の中でもずっとそんな私に七海さんは「もしかして恐れていらしゃるのですか?割れるのではないかと」
「いいえ大丈夫です初めての体験なので少し窮屈に感じるだけです」「でしたら少し幅を広げましょう」そういい私の隣に座っていたはずの七海さんが十メートルぐらい離れて「これでどうですか?苦しくないですか?」
〈確かにさっきより幅は広くなったけど私をここから出すっていう選択はなのですか?そんなことを言ってもきっと出してくれない〉私はそう思い「大丈夫です」私は平気だと嘘を付く。七海さんは何故か微笑む家に連れ戻された私は部屋に連れて行かれた。
「ここから出してください」私は七海さんに言う。七海さんは指をパッチと鳴らすと割れると同時に七海さんが落ちた私をキャッチするベットに座らせた後に近付こうと脈を計りながら「お体は平気何ですか?」「はいめぐみに薬を貰ってましたから」
「そういえばめぐみ様は医師免許お持ちでしたよね?」「はい二つ持ってます、普通のと中医師免許を」「どおりで脈が安定してる訳ですね私は薬を飲まずにお過ごしかとばかり思ってました」「余命宣告受けてさすがの私もそんな無謀なことはしません」「主はどうして私を解雇なさるのですか?」
「それは……迷惑だと思ってほら私を余命わずかですし周を守る為なら自分の保身を考えずに命を懸けて守ります、無謀なことだと分かっていてもです」「それは存じております」「だからこそ辛いのです一週間前も言いましたけど七海さんは優しすぎます」
「そんなことございません私は嫌がる主を強引にお連れいた私のどこが優しいとおしゃるのですか?」「それは私が病人で余命が数年だから医師としてほっておけないのでしょう?」「違います……」
「ならどうして解雇したのに私に構うのですか?母への忠誠心ですか?それとも余命わずかな私を哀れに思いましたか?」「主、そのようなもの為に私が自分の全てを懸けてまで主をお守りしてるとでも思ってらしゃるのですか?」
「だったら何の為ですか?七海さんこそ言いたいことがあるならはっきりと……」七海さんは私の顔を両手で持ち上げ顔がゆっくり近づくきキスされると思った。ギリギリのところで止まった七海さんは私離れて〈えっ何今の?もしかして今キスされそうになった?〉
「私が主を必死に引き止める理由は……側近として主にお仕えしたいからです」その直後〈主、私は貴女をお慕いしております〉七海さんの心の声が聞こえた。
「えっどうしてですか?私なんて自分勝手だし、無謀なことばかりするし周の為にしか生きてこなかった私の一体どこが良かったんですか?」「主、私がいつ主に迷惑だと言いましたか?側近をやめたいと言いましたか?」「それは聞いてないですけど……」
「そうですよね?私はそんなこと一言もいってません主にとっての「なんて」が私にとっては「だから」なんです、余命宣告受けたても自分勝手でいつも無謀なことして必死になって周様為にしか生きてこなかった、主だからほっとけないんです」
「周りから見れば私の愛なんて異常で歪んでますよね?」「いいえ私はそうは思いません、私は周様が羨ましいです」「えっ羨ましい?」「はい主の心を一人占めしてる周様が羨ましいです」〈それは一体どうゆう意味なんだろう?〉
「主私は主だから優しくするのですですが私は卑怯な手も使います」「七海さん?」「主が私からまた離れていくのであれば主の命が尽きるその日までこの部屋に閉じ込めておきます」「七海さんどうしてそんなことを?私は辛いです、七海さんの側にいるのが…」
「先ほど申し上げたはずです私は卑怯な手も使うと主が私をまた側においてくれない限り、主はこの部屋から出ることは出来ません」「七海さん、お願いですこのまま行かせてください」
「なりません、今回の出来事で分かったはずです例え逃げられたとしても私から決して逃げられません例えこの世界中のどこに隠れようと私は必ず主を見つけ出します」「どうしてそこまで私の側に居たいのですか」「私の今の主は貴女様この世界でただ一人でございます」
〈本気だ七海さんは本気で私をこの部屋に閉じ込めるつもりだ、そんなことになったらプレーヤーがいても周を守れない周を守るのが最優先だ〉「どうなさりますか?」「分かりました七海さんをまた側近としてまた雇いますそれで良いですか?」
七海さんは満面の微笑みを私に見せ「はい」と返事をする「そんなに嬉しいですか?私の側近にまたなれて」「もちろんでございます」「あっ荷物」「ご心配無用でございます荷物はすでに部下に命じ運んでおります」
「やることが早いですねもうこんな時間仕事に行かないと遅刻する雇ったんだからもう出ても良いですよね?これから仕事なんで」「はい、主、朝食は?」「食べました」「でしたら」こちらをお持ちください七海さんにお弁当箱を手渡される。
「ありがとうございます」私は受け取る私は七海さんに警察庁まで送ってもらい部署行くと「おはようございます」「光ちゃん!」佐藤さんが私の元にに来て「どうしかしましたか?」「さっきめぐみちゃんから電話があって周君が板野病院に運ばれたって」
「!?周!すぐに行きます」私は走り出すそして車に乗り佐藤さんの運転で病院に向かった。病室に行くと「周!!」「光!」「めぐみ周は?周は大丈夫なの?」「……」「黙ってないで答えてよ!」「正直に言うとかなり危険な状態」
ベットに眠る周を見て「どうゆうこと?周に一体何が起きてるの?」「昨日食事会があってその時ドクツルタケ入りのパスタを食べたのが原因このままじゃ周君は後三日で死ぬ」「ドクツルタケって猛毒じゃめぐみはずっと周の側にいたんでしょ?なんで止めなかったの?」
「光は本当自分勝手だよね自分から周君に離れて私に責めるなんてそんなに周君を守りたいなら私を頼るじゃなくて自分が側に居て守ればいいでしょ?」「……」「おいめぐみ言い過ぎだぞ」翼君が言う「だって本当のことじゃん」「……ごめん」私は病室を走って出る。
「光!」翼君は私を走って追いかける「光!待ててそんなに走ってたらまた体に負担がかかるぞ」腕を掴み引き留める「離して……お願い一人になりたいの」翼君は私を抱き締める「嫌だ絶対離さない」「周が……私のせいで周がこのままだと死んじゃう」
「大丈夫だお前のせいじゃない」「私のせいだよ私は本当に酷い人間だよねめぐみの言う通り自分から周の側を離れておきながらめぐみを責めるなんて間違ってるめぐみは周の為に生きると言ってくれたのに周を側で守ってくれてるのに私は……」
しばらくして私は女子トイレに行って「解毒剤が無くてもリライフすれば周を守れる」私はジャケットのポケットからナイフを取り出して「周大丈夫だよ何度でも何度でも私が必ず守ってあげる」私は首筋を切ろうした瞬間手に持っていたはずのナイフが何かに吹っ飛ばされる。
「!?えっ何でリライフ出来ないの?」床に落ちたナイフを手に取ろうとするとナイフが動いた。「!?もしかしてこのブレスレットのせい?」私はブレスレットをはずろうとすると「外れない……これが前にガクとか奴が言ってたリスクか?」
スマホから着信音が聞こえてきて画面を食べてから見たら非通知だった「もしかして……」私は出る「もしもし」≪初めましてガクだ≫
「アンタが赤いブレスレットを私に送ったのか?」≪気に入ってくれた?≫「気に入る訳ないでしょ?もしかしてアンタ能力者なの?」≪あぁそうだ俺も特殊能力者だアンタ安藤糸のお気に入りらしいじゃん≫
「やめてあんな殺人鬼に気に入られても嬉しくないでも何でアンタが安藤を知ってるの?」≪それは知ってるさ俺も安藤糸と同じ犯罪者だしそれに安藤は裏社会のトップの殺し屋だ≫
「このブレスレットを外す方法は?」≪ない、一度着けたら一生外すことは出来ない≫「私に何の恨みがあってこんなこと?」≪恨みなんてない≫「だったら何で?」
≪ただの興味かな残酷で誰でも構わず殺す殺し屋に気に入いられたたった一人の人間が絶望姿を見て安藤は一体どんな顔をするんだろうって≫「なんて迷惑な話、私はアンタの興味で愛する人を失しなわなきゃいけない訳け?」
≪いいのか?残りの時間俺とのお喋りに使ってアンタがどれだけすごい能力を使えてもアンタは結局弟を守れない弟に残された時間を大切に過ごしなよ≫そう言い電話を切った「ふざけやがって周が一体何をしたと言うのだリライフが使えないなんて一体どうしたら」
私は悩みながらトイレを出る外には翼君が居て「おい光大丈夫か?気分が悪いか?」「平気でも私悔しくて周に何もしてあげられない、必ず守るって誓ったのに私は能力がないと何にも出来ないただの無力な人間」「光……」
「特殊能力者の翼君なら気づいてるでしょう?私がリライフしてるって」「あぁでも何で俺が特殊能力者だと分かったんだ?」「安藤が言ってた翼君もその一人だって」「これからどうするんだ?リライフ出来ないなら周をどうやって助けるつもりだ?」
「分からない……助けたいのに誰よりも守りたいのにどうしたらいいのか分からない」「光……」翼君が泣き出す私を抱き締める私は一旦帰ることにした「主!佐藤様からお聞きしました周様が今危険な状態だと」「七海さん命令です」「はい何でございましょう?」
「今日は部屋に誰も入れないでください」「……かしこまりました」私は部屋に戻る行き朝までどうやったら死ねるか試した毒死、絞死、溺死繰り返しやったけど死ねなくて気づけば十二時が過ぎていた。そして七海さんが部屋にやってくる
「主ずっと何をされてるんですか?」転がる毒薬の入った瓶に床に落ちている紐を見て「!?主もしかして自殺しようとしましたか?」「はいでも死ねませんでした」「一体何を考えてるんですか!!」「!?」七海さんは初めて私に声を荒げた
「主は自分の命を軽く思ってるかもしれませんが私にとっては主の命は何よりも重くて何よりも大切です」私を思って叱ってくれたのだと思った。私は自分の愚かさに、こんなことでしか周を守れない自分に腹が立った。
「私は主に少しでも長く生きていてほしいのです周様を助ける為にしたことだとは分かっていますですが私は主には自分自身をもっと大切にしてほしいのです」「すいません七海さん」私は七海さんにお姫様抱っこされて検査室に連れてかれた。
三時間ほどかけて体の隅々まで検査た結果ブレスレットのお陰か特に大きな異常はなかった。私は気づけばベットで寝ていた。「あれ私いつの間に」「お目覚めですか?」隣を見れば七海さんがずっと立っていて「七海さんもしかしてずっとそこに居たんですか?」
「はい左様でございます主お体は大丈夫でございますか?」「はい平気です」「主落ち着いてお聞きください」「はい何ですか?」「昨夜周様の容態が急変し周様がお亡くなりになられたようです」「!?えっ周が亡くなったって嘘だ……嘘だ!周!!」
私は起き上がりベットから立ち上がるけど上手く足に力が入らなくて私は床にすぐ倒れる「主!」「七海さんお願いです周の所に連れていってください」「ですが今のお体の状態で周様の元に行くことは許可出来ません」「お願いです……周に会いたいんです!」
「許可できるのは十分だけです、十分過ぎれば帰ってくると約束してください」「……分かりました」私は七海さんにお姫様抱っこされて周の居る病院に連れていってもらった。
病室に車椅子に乗った状態で入ると「光ちゃん!」「光!今までどこに行ってたの?」めぐみに聞かれるけど私は「周!」私は車椅子から降りて動かない足を必死に動かしながら歩くそして周の頬を触る「冷たい……周ごめんね一人にしてごめんね必ず守るって言ったのに守ってあげられなくて」
「「……」」目元をよく見ると涙から流れた跡があった私の目から涙が溢れる「周、怖かったよね?苦しかったよね?ごめんね周無力でごめんね助けてあげられなくて本当にごめんね、愛してる……周愛してる世界で一番愛してる」
「「……」」私は十分間泣きながらごめんと愛してるを周に言い続けた。
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