第22話「元先生VS元生徒」

塚本さんが殺されて翼君が救急で病院に運ばれて私は見守警視監に別の部屋に連れてかれて話を聞かれた、「どうしてお忙しい警視監が私の事情聴取をしているのですか?」





「光が心配であんなことになって怖かっただろう?」「お気遣いは不要ですのでお忙しい警視監はお仕事に戻られてはいかがです?」「光そんなに俺が憎いか?今は赤の他人のように冷たく接する」





「それだけ貴方が私を失望させたということです、私はもう貴方を信じる事はないでしょう」「……光これだけは忘れないでくれ俺はいっだってお前の味方だ」そう言い部屋を出ていく



しばらくして別の警察官が来た。そして今まであったことを話したそれから私と翼君は試験に合格して十ヶ月間警察官学校に行き無事卒業した。そして十ヶ月ぶりにマンションに帰る。「二人共無事卒業できて良かったね」「あぁだが大変だったなまだ学生だっていうのに色んな事件に巻き込まれて」





「でも良いじゃんどちらにせよ警察官としてこれから犯人を捕まえるんだからにしてもあの事件は本当に危なかった」「ああ卒業前の最後に解決したのが一番大きな事件だったな明日から俺達は警察官だその事を忘れてはいけない」







次の朝二人は警察官として初出勤を迎えた。そして光がパトロールを終えて交番に戻るとめぐみが居た。





「めぐみどうしてここに?」「光、遅いよ何度も電話したんだけど」「ごめん仕事中だったから電話電源を切っていた。」「そんなことより大変なの周君が誘拐されたの?」「えっ!周が誘拐!?通報はもうしたの?」「うん」「ならあとは刑事達に任せるしかないね」





「ちょっと待って周君が誘拐されたのに光は何もしないつもり?」「今すぐにでも捜しに行きたいだけど私は警察官になった周だけじゃなくて他の人も守らないといけないそれが警察官でしょ?」「良いから早く来て誘拐犯は光を指名してるの光がやらないと周君が死んじゃう」



「えっ私を指名?」「とにかく来て」「来ててって」「行きなよ」「星野さん」この人は先輩の星野良樹さんに私より十年も先輩なのだ「俺から上には上手く言っておく」「ありがとうございます」私はめぐみとめぐみの車に乗った。着いたのは佐藤さんの家だった。




リビングに行くと「光ちゃん!」「佐藤さん」「ごめんね、周君をちゃんと守れなくて」「いいんです佐藤さんは何も悪くありません、悪いのは誘拐犯です何か犯人から連絡は?」「あるよ家のポストに知らないスマホがあった何か訳の分からないクイズみたいなメールが届いて」



「クイズみたいなメール?めぐみそのメール見せてくれない?」「いいよ」私はスマホを受け取って「第一問織田信長の好きな食べ物は?」「このクイズを全て解かないと周君を助けることが出来ない」







「簡単な問題で良かったよ」「で?答えは分かったの?」「うん金平糖、干し柿」「あっ光ここにを見てメールの一番下に全て数字に変えなさいと書いてある」「全て数字に変える?なら信長の生まれ年かな?」







「信長の生まれ年は確か一五三四年だよね?」「うんそうだよ答えの欄に入れてみよう回答数は三回までみたいだし」私は入れると正解ですと返ってきたそして次の問題が出てきて「まだあるの?」「みたいだね」と佐藤さんが答える「えっと忘らるる身ことわりと知りながら思ひあへぬは涙なりけり」





佐藤さんが「私これ知ってる確か清少納言の俳句の一つだよね?」「はい意味は貴方に忘れられても仕方ないとわかっていながらそれでもこらえ切れないのはわが涙でした、」「光私毎回思うんだけど光の記憶力半端ないよね?」「それはどうも清少納言は九六六年」






私はスマホに打ち込むと正解ですと返ってきた「よし、この調子でどんどん行こう次はペリーの本名は」「えっペリーってアメリカ海軍の?」「うん皆が知ってる歴史人物だよ」「ペリーってペリーじゃないの?」佐藤さんが言う






「正確にはマシューカルブレイスペリーっていうのが本名、ペリーは十七九四年生まれ」また正解ですと返ってきた「次は小説舞姫の登場人物女性のモデルになった人物は?」「確か森鴎外がドイツ留学をした時に恋に落ちた女性だよね」






「私も知ってる確か舞姫に出てくる女性は「エリス」って名前じゃなかった?」「はい小説ではそうですが現実は違いますエリーゼーヴィーグールトが本名です一八六二年」答えを入れると正解ですと返ってきた。







「この数字を並び替えて答えを見つけ出しなさいヒントは貴方の過去?」「えっまだあるの?」佐藤さんが言う「光どうゆう意味か分かったの?」



「分からない、私の過去って一体……でも私にこの問題に見覚えがある、織田信長、ペリー、清少納言、舞姫、この四つは私がある先生から学んだことだ」「確かに見覚えがある山田美桜先生だっけ?私達がまだ高校三年生社会の先生」「えっ山田美桜?もしかしてこの人?」



スマホの写真を佐藤さんは見せる「えっ美桜先生佐藤さんの知り合い何ですか?」めぐみが聞く「うん私の部下の従妹方」「そうかそゆうことだったんだ?」「光何か分かったの?」「うんこの問題のトリックは全て解けた」「光?どうしたの?暗い顔して」





「答えが分かったこの答えは、一八三四ー六六九四」「えっそれって」「そう私達が通っていた高校の電話番号だ」答えを入れると正解ですと返ってきた。「早く行かないと見守周は死にますって書いてある」「急がないと佐藤さん車で連れいて行ってください」「分かった」





そして車で学校に向かうと「ここかめぐみはここに居て」「どうして?」「めぐみが入ったら不法侵入になるよ」「……分かった待ってる、その代わり必ず周君を助けてね」「うん」私は佐藤さんと中に入った廊下を歩いて行く一部屋だけ水が溢れている教室があった





「!?まさかこの教室に周が」私は開けると水が溢れてた私は大きく息を吸って私はその水の中を泳いで下まで潜った。その途中人影が見えてそれが周だとすぐに分かった周の体は鎖で繋がれていて身動きが出来ないようになっていた。







佐藤さんが教室の窓全て開けてくれたお陰でどんどん水は減っていった。私は周に近づき鎖を机の引き出しからペンチを取り出して切り周を助ける頃には水は私の太ももぐらいの高さになっていた「周!周!大丈夫?お願い目を開けて」






周が脈もなく息もしていなくて私はまた助けられなかったんだと気がついた。「周……ごめんね辛かったよね?苦しかったよね?ごめんね助けてあげられなくて」「光ちゃん……」「周大丈夫だよ何度でも何度でも私が必ず守ってあげる」





私舌を噛み切りリライフしたら昨日のお昼の十三時に戻っていた。お昼の十三時は式を終えて学校を出る時間だった。「光今からどこ行く映画でも見に行くか?」「ごめん翼君私は器急用ができたから先に帰るね本当ごめんね」







私は走りだした「おい!光!」私は走りながら佐藤さんにスピーカーを使って電話した〉≪もしもし光ちゃんどうしたの?≫「佐藤さん周は今どこにいますか?」≪周君は今出掛けたけど≫







「だったらすぐに連れ戻して下さい。」≪光ちゃんもしかして走ってる?息が乱れてるけど周君にこれから何か起きるの?≫「急いで下さいこのままじゃ周が誘拐されます」≪分かった近くにいると思うから車で周君捜して来る≫「お願いしますまた連絡します」






私は電話を切った。私は立ち止まって「ハァハァあーしんどい取りあえず学校に向かうか、でも私はまだ警察官じゃないしな私が不法侵入で捕まるかも取りあえず佐藤さんの所に行くか」私が歩いていると後ろか人がいない丁度曲がるところで男達に囲まれて車に乗せられそうになった。







私は必死に抵抗するも激しいめまいが来て私は気を失った、目を覚ますと誰か立っていた。「ここは……」「あらやっと起きたそれよりは顔色悪そうだけどどっか悪いの?」「美桜先生」「どうして私に連れて来られたのか分かる?」






「はい分かります貴女は山田正樹さんのの従妹だと佐藤さんから聞きました。山田さんのことで私を恨んでるんですよね?」「なら貴女は十ヶ月前に正樹君命を絶つ瞬間を見てたでしょ?何で止めなかったの?」







「止めようとしました、ですが山田さんの意志はとても固く自殺すれば誘拐された貴女を助けれるそう言っていました」「でも貴女と貴女の弟のせいで正樹君は安藤って言う犯罪者に目をつけられた貴女達二人が正樹君に関わるから正樹君が命を落とすことになったんでしょ?」






「それは違います、周は何も悪くありません、先生も辛いかもしれませんですが周だって安藤のせいで人生を壊された被害者なんですあの子には何の罪もないんです」「分かってる言われなくてもそんなことでも貴女と貴方の弟が憎くてしょうがない」




「だから私を殺すんですか?隠し持ってる銃で」「だったらおとなしく死んでくれる?」「それは無理な話です、私の目的は安藤糸を捕まえることです周を最低最悪な殺人鬼から守る為に今死ぬ訳にはいきません」「いや貴女には死んでもらうわ」




そう言い拳銃を私に向ける引き金を引こうとした時の先生の胸は撃たれていた。「美桜先生!」私は駆け寄り「大丈夫ですか?今救急を……」






美桜先生は私の腕を掴んで「もういいどうせ手遅れだから」「でも……貴女にはお子さんが居るでしょ?」「何で貴女が泣くの私は貴女を殺そうとしたのよそんな私の為に泣くなんて変わってる」「美桜先生」






「私は貴女が憎いけどでも正樹君は最後まで貴女に感謝していた、憎いはずなのに殺せなかった、だって貴女は正樹君の恩人だから」そう言い息を引きとった「美桜先生どうかこれ以上苦しまないで下さい、安藤のことも私のことも忘れてどうか安らかに眠ってください」私は佐藤さんに連絡した。







三十分後佐藤さんと佐藤さんの部下達が私が居る教室に来た。「光ちゃん!えっ美桜さん?」美桜先生に気づいた佐藤さんが「一体何があったの?」「分かりません、謎のスナイパーに射殺されました」「光さんあの怪我は?」橋部さんに聞かれた私は「大丈夫です」






私は立ち上がると激しい吐き気に襲われて「!?すいません」私はトイレに駆け込んだ「ウェゴホゴホハァハァあれ?手と足が痺れてきたもしかして症状進んでる?」





〈そういえば昨日のすでに二回吐いてたんだ今ので三回目てことは症状が進んでいる、私の死は近づいてるってことか〉吐き気が落ち着いて私はトイレの個室から出て口をすすぐ口を拭くと「光ちゃん大丈夫?」佐藤さんが立っていた「佐藤さんいつからそこに?」





「今来たところだよ光ちゃん顔色が悪いけど大丈夫?」「はい平気です」「……そうないいけど何かあったらいつでも言ってね」「はい」佐藤さんは出ていった。〈ありがとうございます佐藤さん、ですが佐藤さんに出来ることはありません〉






私は学校の外に出ると「光!!」翼君が走って来て私を抱き締めた。「えっちょっと翼君他の人が見てるから離して」「離さない」「えっ」「俺がどれだけ心配したか分かるか?」翼君がいつもより真面目でトーンで言うそれを聞いて私は本当に心配してるのだと思った







「翼君……ごめんね」私を離すと「帰るぞ」「うん」私は翼君と車で帰った。
























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