「#小説読むよ」で自作を読んでほしい人が注意すべき三つのこと

1.誤字脱字衍字えんじに注意する

 当たり前と云えば当たり前のことなのだけれど、この場合大切なのは何も誤字の類が一切ないことではなく。たとえば私だって、過去に自作──『安定限界』で『銀河鉄道の夜』を『銀"貨"鉄道の夜』と誤表記してご指摘を受けるという赤っ恥をかいておるわけでして。

 一口にweb小説やエッセイを書いていると云っても、色んな価値観の物書きがいる。自分からは宣伝せず、読みたければどうぞご勝手に──というスタンスの方だってそれなりにいる。そういう人の作品にぽつりとある誤字の類ならまだいいとして。


「よければ読んでください!」と差し出した連載小説であるにもかかわらず、エピソード毎に三か所以上誤字の類があるというのは、ちょぉっといかがなものかなぁ~と思うのですよ。


 私自身誤字の類を見つけるのは好きで。社会人になってから某校正者養成学校の通信教育コースを興味本位で受講するくらいには、そういうの性に合っているのですよ。ただ、多過ぎると作業と化してくるから。面白い面白くないを判断するどころではなくなるから。そして、もはや読書ではない、成果報酬ゼロ円の作業を好きでやるようなヤツ基本いないから。

 せめて「よければ読んでください!」と云う前に一回読み直しましょう。


2.裏の目的を推察する

 あなたもとっくに勘づいてはいるでしょうが、「#小説読むよ」or「#RTした人の小説を読みに行く」を使って「勉強させてください!」と本心から云っているヤツなどマジでいない。

 たとえば私の場合、件のハッシュタグを用いた裏の目的はふたつで。

 ひとつは、おすすめweb小説を紹介するブログの宣伝。カクヨムというか、創作界隈にはこんな活動をしている人もいるんだよ~というPRのため。で、もうひとつが応援したいと思わせてくれる物書きを手っ取り早く探し当てたかったから。

 とどのつまり──現時点仮にそこまで面白くなかったとしてもこの人のあり方は応援したい、何らかの形で開花してほしいと思わせられるかどうかが大事で。面倒に思うかもしれないけど、人は自分が支援した人をどんどん好きになる生きものだから。特にSNSを(主に宣伝目的で)使っている人にとって、「こんなスタンスの私をどうか応援してね」というタイプの自己PRは結構大切。

 この辺りは、先に挙げた誤字の類と関係してくるところもあり。誤字脱字衍字が少ないだけで「この人は小説に対して真面目な人なんだな」という好印象を与えることもできるので。

 このアカウントが、このハッシュタグを使って情報を発信している裏の目的は何なんだろう──というのをまず考えてみる。ぶっちゃけ「勉強させてください!」が目的だとしたら「ジャンルは問いません」はかなり怪しいじゃない? というか、心底勉強したいと思っているのであれば、他に読むべきものはもっとたくさんあるわけで。

 

 あと、これは必ずしも想定しなくていいけど、私みたくいいね欄、フォローしているアカウント、アイコンとヘッダー画像、プロフィール、固定ツイート等をざっとチェックしてから作品読むかどうかを検討する人もいるにはいるので。その辺も一応知識として頭に留めておいてもらえれば幸い(?)にござい。


3.「何故それを読んでほしいのか」を考える

 これはもう非常に簡単で。たとえば三~四か月前に更新ストップしている連載小説(しかも第一部完結済みとかではなく、大して連載も溜まっていない)を「よければ読んでください!」って素直に意味わからないからね?! キミ、読んで何をしてほしい人?! というか、これをどうぞと云って差し出された側の胸中がもしや想像できない?! となってしまうので。


 以上。ホントはTwitterで発信してやろうかと思ったけど、流石に自重することにしました。新手の整った筆記開示みたいなヤツ。ではまた~。

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