コルサント城下町食べ歩き

時間は少し遡りコルサント城下町。

二人のローブを被った男が歩いていた。


「デカい街だな」

「そうですね、 東京や大阪程じゃないですけど結構凄いんスかね」


闇のスシブレーダーの親方"闇"とブタの男である。


「そこの二人!! ケバブは如何かね!?」


露店でケバブ売りのオッサンが声を挙げる。


「おう兄ちゃん、 それくれよ」

「あいよー」


親方"闇"は露店で売っていたドネルケバブを購入した。


「あ、 そっちじゃなくてそのデカい肉の塊をくれ」

「は? 何言ってんだ?」


ドネルケバブは香辛料やヨーグルト、 マリネなどで下味を付けた肉を大まかにスライスして

積み重ねて特別な垂直の串に刺し、 あぶり焼きにしてから外側の焼き上がった褐色の層を

大きなナイフで薄くそぎ落とした肉料理である。


原型はマトンかラム肉のみを使うが

このケバブ屋は如何やらシチメンチョウと鶏肉などが使われている様だ。

ライスやサラダを添えてメインディッシュとして

また、屋台などで売られているドネルケバブではピタなどにケバブと野菜をはさみ

好みのソースをかけて食べる方法が広がっている。


しかしながら闇は串毎肉を全部買って行ったのだ。

金なら幾らでも有るのだ。


「お、 うめーな」


むしゃむしゃと骨付き肉の要領で齧る闇。


「ケバブをそんな喰い方しますか?」

「漫画で見た事有るぞ」

「漫画と現実をごっちゃにしないで下さいよ・・・」


コルサントに向かって食べ歩きをしながら進む二人。


「魚は割と少ないですね」

「いやぁ、 露店で魚と言えばタコ焼き位だろう

焼き魚売ってる露店とか見た事あるか?」

「あんまり見ないですね・・・」

「だろぉ? それであのデカい城がコルサントか?」

「そうですね・・・どうします?」

「とりあえずは挨拶して行こうか」


闇はガブリと肉に喰らい付いて箸で肉の串を持ちスシブレードの要領で射出した。

圧倒的質量のドネルケバブはコルサントの城門に激突し破壊した。

ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!

と轟音が鳴り響いた。


城下町の住民達は逃げ回り、 城から衛兵が出て来た。

ブタの男がハンバーグで衛兵たちを迎撃する。


「凄いっすね・・・あの質量のケバブを射出するなんて・・・

ラーメンを超えたのでは?」

「いや、 駄目だな、 威力は有るが形が串型で制御がまるで出来ない

まぁ最初にハッタリかますには良い感じだろうな

ラーメンも今回使う奴でラストになるだろうし、 じゃあ中に入るか」

「そうですね」


城の中に入るブタの男と闇。

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