新しい仲間・その3

王立学園に向かった闇。

他のメンバーはコメドコロ・センターに置いて来た。


「ようこそ、 話は伺っております

私王立学園のヒューヤングと申します」


王立学園に付くと教師が一人現れた。


「今日は生徒に面会したいとの事で私が案内を務めます」

「あぁ・・・しかし・・・ここは本当に学校か?」

「はい、 お気持ちは分かります」


学園内は閑散としており、 教師は愚か、 生徒の姿が殆ど見えない。


「殆どの生徒と教師は学園から去ってしまいました」

「何故だ?」

「それが・・・その・・・」


汗を流すヒューヤング。


「如何した?」

「いや・・・何と言いますか・・・」

「王国の方針転換の影響ですよ」


コツコツ、 とやって来る女学生。


「お前は?」

「初めまして、 噂のアソウ・タノです」


女学生服のスカートを摘まんで御辞儀をする。


「ふむ、 お前か、 方針転換の影響と言うとどういう事だ」

「貴族の間ではスシブレードに対する対応策で真っ二つに分かれています

スシブレードを認めるか否か、 乗っかるかの歯向かうか」

「なるほど、 座って話すか」

「でしたらカフェテラスにでも」


学園内にはカフェテラスを始めとした食堂が有った。

アソウはカフェオレを、 闇は何も頼まなかった。

ヒューヤングは帰った。


「まずこの学園の貴族達は既存権益を守る為に反スシブレードの立場を取る者が多いですね

そういう人達は姉妹校の騎士学園に向かったらしいです

スシブレードに恭順する者はスシブレーダーになりましたが」

「根性が有る奴だな」

「そうですね、 体制に歯向かうなんて馬鹿らしい」

「いや、 お前の事だよ、 言い難い事をズケズケと言う」

「ヴィネガー殿下、 じゃなかったシャリーラ陛下から聞いてません?

私、 異世界から転生して来たんですよ」

「それは聞いた、 中々に面白い経歴だ、 好きな寿司ネタは?」

「炙りサーモン」

「好きな食べ物は?」

「鳥の軟骨揚げですかね、 最近食べてないけど」

「では鳥の軟骨揚げはスシか?」

「回転寿司では流れて来ますかね」

「良し、 お前、 闇のスシブレーダーになれ」

「えぇ・・・何ですか唐突に・・・」

「お前には素質が有る」

「うーん・・・それなりの立ち位置が得られるならば・・・」

「甘ったれるな、 勝ち取れ」

「えぇ・・・」


画してアソウ・タノが仲間に加わった、 と言って良いのだろうか?


「所でお前は何故学園に居たんだ?」

「前世での知識を如何にか活かしたい・・・しかし

如何にも活かせる機会が無く、 気を伺っていたら出遅れてしまい・・・」

「駄目じゃねぇか・・・」

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