ダブルアイスクリーム

一方その頃、 ファウンデーション教国では。


「気乗りはしないな・・・」

「ですがこれしか我々に出来る事は無いと思います」


とある湖畔の屋敷にやって来たレーアとO5-1とその護衛達。


「戦力として使わないと決めただろう?

それを横紙破りで使うのは少々気が引ける」

「ですがO5-1、 ここで使わないのは愚策です」


この屋敷は元スシの暗黒卿、 やみちゃんことトゥーンウィが居る屋敷である。


「御両人、 一体何の御用で?」

「ラマス君、 実は今日は話が有って」


トゥーンウィの護衛のラマスが二人の前に立つ。


「・・・・・話はここでも耳に入ります、 しかしここに来たと言う事は・・・」

「そう言う事だ」

「アンタ達は子供を戦場にまだ立たせる気か!!」


激昂するラマス。

護衛が剣を構えるもO5-1は制止する。


「君の言う事も尤もだ、 私も気乗りしない、 だが・・・」

「やるよ」


トゥーンウィがラマスの後ろから現れる。


「トゥーンウィ・・・」

「ばるどくんがあぶないんだったらわたしもたたかうよ」


たどたどしい言葉遣いでトゥーンウィが言った。


「ありがとう」

「だけどわたしのすしぶれーどのあいすくりーむはあるの?」

「用意している」


そう言ってクーラーボックスからアイスクリームを取り出してO5-1はトゥーンウィに渡した。


「・・・・・」


トゥーンウィは手元から箸を取り出して射出した。

湖畔に着水し、 湖畔の表面が一気に凍り付いた。


「これだったらいけるかな・・・ちょこれーとそーすは・・・

ぼうそうのげんいんになるからいらないか・・・でもあいすくりーむはたくさんほしいな」

「沢山? 何故だ?」

「ばるどのところにいくのにひつようだから」

「どういう事だ・・・?」

「意味は分からないが用意してあるよ」

「ありがとうちずはある?」

「地図? あるが・・・」

「ありがとう」


地図を広げるトゥーンウィ。


「きたがあっちでみなみはこっち、 ここからむらまではこうかな・・・」

「トゥーンウィ・・・一体何を・・・」

「らます」


ラマスに向き直るトゥーンウィ。


「いままでありがとう」

「え?」


トゥーンウィは屋敷の外に走り出した。


「え?」

「お、 おい何処へ」


トゥーンウィが屋敷の外に出るとアイスクリームを射出して地面を凍らせて

その凍った地面を滑る様に高速で進んだ!!

その速さは馬よりも早い!!


「ま、 まさかこのまま一人で向かう気か!?」

「おい!! どうするつもりだ!!」


ラマスは激怒した。


「これでは追い付けない・・・だが追跡は出そう!!」

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