魔王と対峙する闇

「そもそも、 だ、 何で自分の国を他の国の人に助けて貰おうと思うの?

そんな事したら国民の大顰蹙は免れないと思うぞ?」


闇が疑問を口にする。


「魔王は強いのです」

「だったら軍備を強化すれば良いだろう」

「軍備を強化しても勝てません」

「・・・・・OK、 なるほどよーく分かった」


シャリーダ12世の言葉に闇がゆらりと立ち上がる。

そしてどごおおおおおおおおおおおおおおんと轟音が鳴り響く。


「んあ?」

「現在四天王と魔王の襲撃を受けているんですよね・・・如何します師匠?」

「よし、 俺が魔王を殺すからお前は四天王な」


闇が部屋の外に出る。

ブタ面の男も外に出た。


「大丈夫ですかね」

「今の戦闘能力を見れば分かるだろう、 心配は無用だ」


シャリーダ12世が答える。






一方その頃、 魔王はヨモヤマバナシからの念話が途切れた事を気にしていた。


「ヨモヤマバナシからの念話が途切れた、 恐らくやられたのだろう」

「そんな馬鹿な、 奴は預言者ですがそれ以上に力が有ります

人間如きにやられるのはあり得ない」


サンテンリーダが魔王に提言する。


「うむ・・・まずは・・・」


ドゴォ!! ドゴォ!! ドゴォ!! ドゴォ!! ドゴォ!! ドゴォ!! ドゴォ!! ドゴォ!! 

ドゴォ!! ドゴォ!! ドゴォ!! ドゴォ!! ドゴォ!! ドゴォ!! ドゴォ!! ドゴォ!! 


連続的に爆発音が鳴り響く。


「な、 なんだ?」

「魔王様!!」


魔物の伝令が魔王に跪く。


「敵の新手です!! 何やら訳の分からない攻撃で次々と我が軍勢を虐殺しています!!」

「勇者だ!! 如何します魔王様!?」

「好都合、 叩き殺してくれる」


魔王はマントを翻して大剣を掲げる。


「行くぞサンテンリーダ」

「他の四天王達は如何しますか?」

「念話を使えるヨモヤマバナシが死んだ以上、 呼びかける事は不可能

このまま放置だな、 勇者は今何処に?」

「勇者はぐへ!?」


伝令の魔物の脳髄が弾ける。


「何事、 !?」


魔王が慌てて剣を自らの前に構える。

すると剣が木っ端微塵に粉砕される。


「馬鹿な・・・我が魔剣『オーガナイザー』が砕けるだと!?」

「どっちが魔王だ?」


魔王二人の前に現れる闇。


「…!!」


サンテンリーダの敵戦力把握スキルが発動する。

敵の戦闘能力は魔王よりも遥かに上!!

魔王では勝ち目が無い!! ならば・・・


「私が魔王だ・・・」

「!?」


サンテンリーダは自らを魔王と名乗り魔王の前に出た。


「お前では歯が立たない、 奴の戦闘能力はお前を遥かに上回る」

「・・・・・」


魔王もそれを察した。


「お前でも勝てんぞ?」

「かもな、 だが行こう、 お前は逃げろ」


サンテンリーダは魔王を逃がして爪を展開して襲い掛かった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る