説明要求

ダークネスシ帝国首都ニーガタ。

シャリーラ13世は居城であるニーガタセンターで

自分と同じスシの暗黒卿達からの報告を聞く為の定例会議を行っていた。

魔術による遠隔会議である。


「さてと本日の会議だが先日、 我等が師に話した

大量破壊スシブレードが稼働を開始した

これからはこの大量破壊スシブレード【アポビオーシス】を戦略の基盤として考えたいと思う」

『ちょっと待って下せぇ、 陛下』


ダースシ・オーモリが話を遮る。


「如何した?」

『この前、 親方が戻り次第話すって話じゃなかったんですかい?

親方はまだこっちに居ますよ? 元気に釣りをしていますが・・・』

「あぁ、 それなんだがこの間魔術の遠隔通話で少し話したら

『態々会って話す事も無いだろう』と言う事で認可された」

『マジっすか、 重要そうな話だけど良いのか?』

「私も言ったんだが、 『来るなら来い』だそうだ」

『なんともまた・・・』

『・・・・・なぁ、 もっと慎重になった方がいいんじゃねぇか?

幾ら何でも警戒が無さ過ぎじゃねぇのか?』


バリゾーゴンが静かに言葉を紡いだ。


「どういう事だ?」

『やみちゃんとダースシ・セキユーが居なくなったんだぜ?

もっと警戒して然るべきだと思う、 最高幹部が二人も居なくなったんだ

四天王ならもう最大限の警戒をするべき状況だ

それなのにこうも派手に活動するのは警戒が無さ過ぎないか?』

「問題無い」

『いやしかし』

「くどい」


これ以上話したくないとぴしゃりと言い放つシャリーラ13世。


『・・・そういう言い方は無いだろう、 あのデカブツを動かすには

サイクロプスやらジャイアントやら巨人スシブレーダーを数多く使っているんだ

そいつ等の長として安全確認をしたいと思うのは可笑しくないだろう』


バリゾーゴンがまともな事を言っている。

元四天王、 つまり中間管理職として気になる事は言わなければならないのだ。


『それは全く持って問題無いと言えるよバリゾーゴン』


ヘカトンケイルが通信に割り込んで来る。


『どういう事だ?』

『あの【アポビオーシス】は単なる巨大なスシブレードでは無い

まさに発想の勝利と言っても良い芸術品なんだ

そんな芸術品が易々と打ち砕かれる訳が無い』

『・・・・・意味が分からないな、 説明を求める』

『・・・・・如何するね、 陛下』


シャリーラ13世に対応を求めるヘカトンケイル。


『これ位の説明はして貰える権利が有る

俺はアンタの下についているがアンタの奴隷じゃない』

「良いだろう、 説明してあげよう【アポビオーシス】が如何言う物なのかを」

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