やみちゃんとの邂逅
バルト達が本陣の奥に進むとその先に有ったのは・・・
「やみー♪ やみー♪」
シーツを頭の上に乗せてプリンに舌鼓を打つやみちゃんと
バルトに驚愕するプリンだった。
「貴様!! 何者だ!?」
「ファウンデーション教国スシブレーダー部隊隊長のバルドだ」
エッグヴィーナスを構えるバルト。
プリンもスシブレードを構えようとする、 が。
「しまった・・・食べさせてしまった・・・」
「え・・・」
「やみー♪」
やみちゃんは美味しそうにプリンを頬張る。
「・・・・・あー・・・つまり貴方は今、 戦えないと言う事ですね?」
「そうなるな・・・」
「・・・・・では降伏して貰えますか?」
「それは・・・出来ない相談だ」
剣を構えるプリン。
「・・・無謀ですよ」
「分かっている、 スシブレード相手に剣で戦うのは無謀だ
だがそれでも守らなきゃいけない者の為には戦わなければならない」
やみちゃんを見るプリン。
「やみー?」
やみちゃんは首を傾げる。
「・・・・・その御嬢さんには手出しをしない、 だから降伏して下さい」
「信じられるか!!」
プリンはぴしゃりと拒絶する。
「バルト君、 ここは戦うべきだよ」
グレンがスシブレードを構える。
「そうだよ、 今まで攻めて来たのに
自分が攻められたから降伏は虫が良過ぎるよ」
ナルも追従する。
「虫が良過ぎる? それはこっちの台詞だと言っておこうか」
ぎりっ、 と歯軋りをするプリン。
「貴様等ファウンデーション教国がして来た事を考えればこれ位妥当だろう?」
「教国に恨みでも有るのか?」
「私は元々教会の騎士だったからな教会の非道を見て来たから」
「そうか・・・だけどももしも戦うとしたらその子も巻き込むよ?」
バルトはやみちゃんを指差す。
「・・・・・死んでも守る」
「やみー!?」
やみちゃんがバルトとプリンの間に割って入る。
それと同時にシーツがずり落ちる。
「なんと・・・」
やみちゃんの姿は真っ白い肌と髪に赤目と言う所謂アルビノの少女だった。
その姿はとても美しかった。
「やみー!! やみやみやみー!! やみやみー!! やみー!!」
口をぷくーと膨らませながらやみちゃんが語る。
「何を言っているのか分からないよ・・・」
「私を守っているのですか? 危険ですので下がって下さい」
「やみー!!」
やみちゃんは懐からアイスクリームを取り出した。
チョコソースがかかっている、 美味しそうである。
「やる気か?」
「やぁぁぁぁぁぁぁみぃぃぃぃぃぃぃ!!」
やみちゃんはふわふわと空中に浮くと同時に周囲に冷気が満ち始める。
そして空間が渦を描くように歪んでいく・・・
「な、 なんだこれ―――――」
全て言い終える前にバルトとやみちゃんは消失した。
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