　真面目な人というのは私の中で学級委員長とか生徒会長とか、「長」が付く人みたいなイメージだ。若い頃は上の人の言うことをよく聞き、理解し、同学年の人などをまとめ、自分が上に立った時は下の人に少々厳しい。ルールを重んじる。

　自分の気持ちであれこれ決めるんじゃなく、かといって向き合う人の思考や感情に左右されるんでもなく、「社会のルール」を基盤にしている。自分軸のようで自分軸じゃない、みたいな。

　ところが「真面目」を検索してみると、「嘘や冗談でない、本気、真心、誠実、真剣」といったワードが出てくる。

　あれっ？　つまり真面目というのは態度のことを指すのであって、「何を信念としているか」は関係ないのか？

　嘘でないことが真面目なら、嘘つきや詐欺師は「真面目な人」から外れる。けれど例えば一見極悪非道に見える殺人鬼とかでも、「人を殺すことでその人の魂を救える」などと心の底から信じていた場合は、それも真面目な人に入るのだろうか？

　敵キャラ・悪役キャラでも、むやみやたらと悪いというよりはなんか真面目っぽい人もいるし、やっぱり真面目かどうかを決めるのは思想より態度なのか……。

　でもそうだよなぁ。罪を背負ったら真面目な人じゃなくなるなら、ベジタリアンの人以外全員真面目じゃないってことになるような。

　というかみんな虫とか微生物を踏み殺しているから、罪を負うイコール真面目じゃないなら地球上に真面目な人いないか……。

　うーん、でも例え優しい嘘であっても嘘をついた地点で真面目な人からは外れるのか？　生きるために仕方なく嘘をついている場合は？

　……結局真面目とかおっとりとか明るいとかそういう「性格」ってのは、なんとなくの「雰囲気」のことを指すんだろう。たぶん。

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