第67話 プレゼント

山がオレンジ色に染まってきた。

気づけばもう10月も中旬になっている。

高校生になってからというもの、1日1日が早いんだよな……


来週にはなんと七菜美の誕生日。

そのプレゼントを買おうと、俺はギガタウンの入り口にいた。

部活も無いため、朝一で来たのだが、今日は感謝デーらしく、人がいつもよりも多い。

久しぶりに満員電車を堪能したところだった。

楓がいろいろアドバイスをくれると言ったが、彼女のプレゼントは自分で選びたいものだ。

っていっても何にしよう……


入り口が開くと同時に、店内に入っていく。

入ってすぐの所にアクセサリーのお店があり、なんとなく入ってみた。


「いらっしゃいませ。何をお探しですか?」

「え、えっと……彼女の誕生日プレゼントを……」

「それはおめでとうございます。かしこまりました。ご希望はございますか?」

「高すぎると気にしちゃうと思うので、値段は控えめがいいですね……」

「かしこまりました。では、こちらについてきてください。」


店員さんとやり取りを済ませ、言われた通りについて行く。

歩いている途中にガラスケースを除くと、とんでもなく高いのが沢山あった。

お金、大丈夫かな……

俺は部活をやっていて、バイトをしていない。

昔から物欲がそんなに無かったため、お年玉やお小遣いが結構貯まっているから何とかなるはずなんだが……


「こちらが、当店ではお値段が比較的安いものになります。」


ガラスケースを除く。

これなら普通に出せるし、凄い高級感も出ていない。

七菜美も変に気を使わないだろう……


「色などご希望はございますか?」

「そうですね……何でも似合うと思うんですけど、彼女は容姿は美人って感じがするので大人っぽい色が……いや、でも少し抜けてる部分もあるし、そこは可愛い感じだよな……ってことは……」

「ふふっ」

「あっ、すみません!」

「いえいえ、彼女さんのこと、大好きなんですね。とても素敵ですよ。」

「そうですね……ど、どれがいーかなー」


初めてあった人に、こんなことを言うのは恥ずかしい……

羞恥で思わず顔が赤くなる……


「良かったら彼女さんのお写真見せていただけませんか?そしたら考えるお手伝いになるかもしれませんし……」

「写真ですか……少し待ってくださいね」


相手が女性だし、多分大丈夫だろう……

そう思い、七菜美の写真を画面に出す。


「この子です。」

「ほんとに美人ですね……ん?七菜美?」

「え……」




~あとがき~

大変遅くなり、申し訳ございません。

なかなか物語が浮かんで来なかったりして、時間がかかってしまいました。

これからも更新していきますので、よろしくお願いします。

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