521球目 スローボールが打てない
「とにかく遅いボールを頼むぞ。スロー、スロー」
「わかったから、離れて」
一方、
「
「は、はい。スゥー、ハァー」
泣く子も黙る赤鬼番長でも、この場面のプレッシャーは半端ではない。彼は深呼吸を何度も繰り返す。
「バッターラップ!」
「はっ、はい!」
「ストライクッ!」
「ムンッ!」
「タイム、タイム!」
「ごめんね。代打出すわ」
「ヘーイ!」
マクダミッドが腕まくりする。
「そ、そんなぁ、あんまりや」
「遅いボールに弱いんどうしようもないから、スローボールが速球に見えたらええねんけど」
「じゃ、幻術かけるわ」
「遅いは速い、速いは遅い」
「あと2つだ、夜野!」
「ウフフフフ」
夜野は初球より遅いボールを投げた。
(続く)
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