　良徳（りょうとく）学園は県内の強豪校を倒し、準決勝に進出した。

VS三木谷（みきたに）9－1（7回コールド）

VS川西（かわにし）北4－2

VS須磨（すま）薫風（くんぷう）6－2

VS昇陽（しょうよう）大姫路（ひめじ）1－0

VS冠光（かんこう）学院3－0

　5試合で23得点・打率2割3分7厘は、貧弱な打線に思える。だが、特筆すべきはホームランバッターの多さ。スタメン9人中6人がホームランを打っている。まさに“一発屋”打線だ。

　刈摩（かるま）は初戦1イニング、2戦目は3イニング、3戦目は5イニング、4戦目は7イニングと、徐々に投げる回数を増やした。そして、準々決勝は9イニング投げてノーヒットノーランを達成。未だに無失点のスーパー1年生ピッチャーだ。羨ましい！

　左のスリークォーターから145キロのストレート、バットの芯を外す高速シュート、空振りを奪えるフォーク、曲がりの大きいカーブを投げてくる。おまけにコントロールがいい。どうやって点を取るかではなく、ヒットを打てるかどうかも怪しい。

　今日は刈摩（かるま）対策の特訓をするらしい。一体、どんな特訓になるやら――。

「OK。ナウ（今から）、レッツプレイ、シン・ワニワニパニック！」

（続く）

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