75球目 5点差をあきらめない
4回表はエラーや
「相手はノーコン。高めに浮く
「今度はステキなバッティングを魅せてあげるよ」
彼の片方の目は燃えている。キザなセリフと違い、中身はリベンジに燃えているのか、バットを短く力強く握っている。
勝負の8球目、
「ストラックバッターアウト!」
「チキショー!」
「
初球からストレート。俺は迷わず振りぬく。打球が後ろのフェンスに当たる音が聞こえた。タイミングバッチリだ。
2球目は何か、速い、ストレートだ。これも振ってみれば、ホームベースに当たって、ななめ後ろの方へファウル。俺は当たってる、いい調子だ。
2球連続ストレートだから、次はシュートか
3球目も速い。俺は見えるボールの位置より、バットの
「ストラックバッターアウト!」
3球連続ど真ん中ストレート。
「同じど真ん中ストレートでも格が違うタイ、格が!」
俺は心の中で、ありとあらゆる汚い言葉を、彼に浴びせていた。
(続く)
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