71球目 サークルチェンジが通用しない
予想以上の速球が来て、
「アハハハハハ。ざまぁねぇな!」
「中学生は100万回振ったって打へんって」
「すみません。俺、腰抜かしたみたいとね。立ち上がれるよう、肩を貸してくれませんか?」
ギャラリーが大爆笑の渦に包まれる。キャッチャーはやれやれと言って、
2球目はサークルチェンジだ。速球に慣れた高校生は、120キロそこそこの変化にとまどう。だが、中学生の
「クサノン、いつも通りフルスイングするタイ!」
「う、うん。わかった」
通常は
ところが、キャッチャーの頭が異常になっているので、あらゆるプレイが出来る。
「何やってんだ、ヘボキャッチャー」
「ホームスチールは阻止じゃ! ダボォ!」
三塁にランナーがいる場合、落ちる系の変化球(フォークやスプリットなど)は投げさせない。キャッチャーが後ろにそらす恐れがあるからだ。
クレイジーなキャッチャーは低めのサークルチェンジのサインを出す。
ボールはワンバウンドいんあり、キャッチャーが後ろへそらしてしまう。
「あれ? 俺は何を?」
「てめぇ! 頭のネジ締め直してやるぅ!」
「俺の読み通り、あのキャッチャー、俺らにストレート一本で勝負するつもりだったバイ」
「すごいなぁ、
「フフフ。クサノンのファイアーバーズ・アイがなかったら、サードゴロで終わってたとね」
「面白い逸材が入りそうタイ」
これが、
(続く)
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