第56話
そしてライバル女子生徒の、四十九日も終わろうとしたあの日、彼女は先生を連れて行こうと此の美術室にやって来た。
だから伊能君が、姉ちゃんが愛する先生を助け様として、先生は窓から放り出されて転落した。
命があったのは、伊能君の強力の賜物である。
つまりその伊能君の、従姉妹の姉ちゃんのライバル女子生徒が、目の前で怯えている学級委員の町田灯里さんなのだ。
つまり町田灯里さんは、五年か六年前に自業自得で死んでしまっているのだ。
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