第11話 非日常の過ぎた朝

あれから、あまりに大胆な行動を自分で顧みた雨空は、さらに顔を赤くして、布団へと飛び込んでいった。


そのまま互いに眠れぬまま、朝を迎え。


台風は過ぎ去り、いい具合に晴れ間が見えはじめていた。


「……おはよう」


「……お、おはようございます……」


微妙にギクシャクした距離感の中、俺はブレーカーをもう一度確認。洗面所の電気をつけてみると、あっさり点灯。どうやら一時的なものだったらしい。


「……朝ごはん、食べます?」


ひょこ、と扉から顔を出した雨空が、少し頬を赤くしてこちらを上目遣いで見る。

破壊力は十分だった。


「……おう」


思わず、普段食べない朝食を食べると言ってしまうくらいには。

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