第18話 戦闘用アンドロイドの投入
「突入!」
第803アンドロイド大隊長の命令下、1個小隊の戦闘型アンドロイドは切断の完了した資材搬入用地上出入口から次々と侵入を開始する。
作戦を指揮する大隊長は現場にいるわけではなく、ラザフォード基地の大隊本部から遠隔操作で指示を下していた。
アンドロイドが収集する映像等の情報は大隊本部に送信されるのみならず、防衛軍司令部の作戦室まで同時送信されていた。
緩やかな下り坂をその数が三十にも及ぶアンドロイドたちは素早く移動していく。
スクリーンの向こう側で監視しているオペレーターたちは偵察型アンドロイドのときのように爆弾トラップが待ち構えているのではないかと固唾を呑んで見守っていた。
T字路の出現。
「小隊を二分割して双方向に移動させるんだ」
大隊長の素早い判断。しかしこれから先いくつもの分かれ道が出現するであろうから集団行動のアンドロイドもいずれは単独で行動せざるえなくなる。
「前方からアンドロイドが接近」オペレーターがセンサーの探知結果を告げる。「解析結果がでました。警備タイプのアンドロイドです。こちらの停止指示信号には応答がありません」
大隊長が何かを指示する前に事態は進展した。
警備用アンドロイドは突然何の前ぶれもなくレーザーで攻撃を加えてきたのだ。対エネルギー兵器の複合装甲が装備されている戦闘型アンドロイドには大したダメージではない。
しかも標準的な警備型は人間を標的とした設計になっているので、その攻撃力は軍用アンドロイドの敵ではないのだ。
大隊長はためらいなしに反撃を命じた。
高出力レーザーが軽々と敵本体を切断していく。そして動力部へのダメージが派手な爆発を発生させた。爆煙のなかをアンドロイドたちは残骸などお構いなしに前進を続けた。
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