街外れの妓館で身請けをした赤毛の少女が、実は公太子の忘れ形見だったとしたら……

作者 櫛名田慎吾

レモンと唐辛子

  • ★★★ Excellent!!!

レモンと唐辛子の正しい使い方を知る事の出来る物語です。

……嘘です。
私は嘘を付きました。大変申し訳ありません。

ですが、最後まで読めば私の言いたい事を汲んで頂けると思います。

ストーリーについてはタイトル通りなので説明は不要と思いますので割愛します。
長編22万字とは思えない読み易さとテンポの良さ。更に複雑な宮廷事情や登場人物の関係性が解りやすい。自然な物語の進行と丁寧なのにシンプルな情景描写。人物や地名など名称で混乱を避ける工夫。台詞から自然と連想させる世界観の作り方。そして、本作を夢中にさせてくれるポイントは、主人公とヒロインの性格でしょう。読み手に好感度を与えて、どこまでも応援したくなります。良い人なんですよ二人とも。主要人物以外も深く魅力的に描かれていて、読み手の期待に応えてくれる展開でした。

作中には理不尽な事や辛い出来事など様々な困難があります。しかし、どこか優しく温かい雰囲気が常にあり、私は最後まで楽しむことが出来ました。そして、いつも相手を想い合う二人に癒されました。

本作には魔法や精霊が出て来ません。
外国の文化は異世界と同様かも知れない。
もしかしたら、実際の史実にあり得る物語。



偶然、ある男が女と出会った。
全ては偶然。それでも運命は動き出す。

そんなレモンと唐辛子のお話です。

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