第60話邂逅

紅き者グラスコー。こいつは基本的にソロで戦えるほど強くない。この前のだって、セリエ達がいなければ、どんな手を使ってでも殺せた。まぁ、それは良い。決着はいずれつける、今はこいつらだ。


「、、、。」


俺は一度振り替える。しかし、あるのは民間人達が商売や買い物をしている普段の生活風景、だが確かにみられている。遊撃士協会フォレスタ支部を出た辺りから、ずっとつけられている。路地裏に入り、闇魔法であるシャドウダイブを使う。(これは、闇が有ればそこに完璧に潜める魔法。隠密としては便利な魔法である。)俺を追ってきた奴等はシロートだった。罠と言う警戒をせず、通路に入ってきた。


「二人?一人だと思ってたんだがな。」


「くっ、マッキー!」


「なっ!」


「シャドウマリオネット。動くなよ、動くとこいつの身体は関節でバラバラだ。」


脅しなんてしない、こいつらが俺の指示を受けないのであれば、殺すだけだから。


「早くしろ。」


男に着けたシャドウマリオネットをより、縮ませていく。糸が身体に食い込んでいき、血が滲み出す。そこから関節を逆に曲げていく。


「ああ!」


「わかった、降参!降参するからマッキーを離してくれ!」


「、、、。」


シャドウマリオネットを緩め、女に牽制する。


「ん?お前、昨日の遊撃士?確か、カール市長の息子のマキウスだよな、すまない。今すぐ治療する。リジェネジェーション。」


「痛く、、、ない?」


「悪かったな。俺を付け狙う屑だと思ったんだ。」


ここは素直に謝罪しておく、カール・ルーファウスの協力はこの要請おいて必要不可欠の要素だ。近くの喫茶店に入り、飲み物を奢る。これぐらいは必要だ。


「ブラックの珈琲を。君達は?」


「カプチーノで。」


「カフェオレをお願いするよ、綺麗なウェイターさん。」


趣味は人それぞれだが、女を口説く女か。決めた、セリエとマリンには近付けないようにしよう。この女は危険だ。


「アン?いい加減にしろよ、店に迷惑だろ?」


「ウェイター、気にする事はない。君は君自身の仕事をすると良い。楽しんで仕事をする君の姿がより、美しさを引き立てる。」


「え?!」


「ほぉ、メニューを見るだけかと思っていたが、君。女性を見る眼があるね?」


「女遊撃士、何もおかしい事はない。貴様もあるんだろ?」


「あぁ、このウェイターさんはさっき笑顔を見せていた。営業スマイルなんかじゃあない、本物の笑顔をね。私は、そんな彼女だから人がいる。そう思うね。」


「えっ、、、あの、、お客様?」


「駄目だ、こいつら同じ人種だ。」


「勝手に女と同じにするな。ウェイター、ブラックだ。」


「はい!ブラック、カプチーノ、カフェオレですね。直ぐにお届けします!」


ウェイターは早速と店の奥に消えていく。


「さて、改めてだ。僕の名前はバロ。バロ・ランバース。ソルジャークラス2nd、宜しくね。」


「ん、、、俺はマキウス・ルーファウス。Fランク遊撃士だ。」


「私はアンゼリカ・ローグ。同じくFランク遊撃士よ。実力では天地の差が有るわね。」


「アン?言い過ぎじゃないか、ソルジャーってそんな強いのか?」


「マッキー、ソルジャーのクラス3rdは遊撃士のSランクより強いのよ。2ndのソルジャーだって本気を出せば」


「ここいら一帯を更地にする位はできるよ。」


二人は席から立ちはしないが、俺に対しての警戒心を強めたのは明白だった。


「まぁ、今はFランクと言えど遊撃士。貴殿方にも関係がある問題だ。話を聞くかい?民間人を守る遊撃士に関係する仕事を。まぁ、聞いたからには手伝って貰うよ。死んだとしても君達の勝手だしね。」


「親父の依頼かよ。俺は聞く、俺は遊撃士だ。」


「マッキーが行くのに、相棒の私が行かないのは可笑しいよね?聞かせて貰うわ。」


「good!では話そう、死に近付く依頼をね。」




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