第41話干渉地帯
干渉地帯、正式名称レグニッツァ森林地帯。
王国と隣接するもう国家であるアジュール共和国、サイサリス公告の三つの国境が重なりあう場所に存在する広大な森林地帯です。今では森林都市フォレスタが三国により建設され不可侵区域に指定されいます。ここです。不可侵区域。鉄騎隊は正規軍ではありませんがバレタニア所属の騎士団。つまり、ターシェ王国所属です。その軍事拠点が有るのはまさに外交問題なのです。
「なぁ、バロ。作ったんなら別の、そうだ。モンスター生息圏に転移させるとか、、、」
「母さんでも出来ないでしょうね。出来たとしても、魔力操作できるかどうか。せいぜい、地下から地上に移動させる位ですよ。」
母である賢者マーリン・ランバース。確かにできるかもしれない。でも、母はかもしれないと言った不十分な物は決してやらない。
常に自分ができる範囲か、協力すれば可能と言った物しかしない。常に成功を求めているんだ。そんな人が不確定要素が多すぎる問題をやるわけ無いし、第一連絡もつかない。
「そうか、、、彼奴ならと思ったんだがな。確かに、性格はそんな感じだしな。」
「相変わらずだけど、あんたの家族。本当~に人外しか居ないわね。」
「ソルジャーになれる時点で人外は確定しているんだぞ。何を今更。」
「そう言えば、なんであんたは試験とか受けずにソルジャーなれたの?」
セリエからそんな質問を受けて、確かにと思った自分がいます。いくらバレットの推薦でもいきなりクラス2ndスタートとかあり得ません。
「、、、それは別に良いじゃないか。今は鉄騎隊の基地をどうするかだ。」
妙案が出ない中、口を開いたのはマリンだった。
「ならばいっそのこと、アドベンチャーにしてしまうというのはどうでしょうか?性格にはアドベンチャーの部隊とするのです。代表はできればソルジャーが居れば有り難いです。ソルジャー傘下のアドベンチャー部隊、所謂クランを作り、土地を買うのです。そこに転移させれば怪しまれる事は有りませんし、レグニッツァ森林地帯はモンスター生息圏でも有りますし、依頼も多いはずです。
バロ様、どうですか?」
「、、、確かに良い。でも、彼処には遊撃士協会(ブレイサー協会)も有るんだ。」
「遊撃士協会?何ですかそれは?」
「遊撃士、うち(ターシェ王国)以外で活動してるアドベンチャーみたいな者ですね。
ソルジャー並みの実力者は、、、多分いないが、アドベンチャーのSに準ずる奴はいるはずです。 」
「流石管理人殿、良く知っているな。」
「有難うございます、副長さん。」
良く知っているなと言われたけれど、この国の奴等が知らなすぎるんだ。
「、、、いや、自分で言っておいてなんですが、この際、遊撃士は無視しましょう。土地に関しては、、、どうします。値段を見てオニキスで連絡しますか。」
「そうだな、しかし金に色目は着けない。
土地は任せる。ソルジャーの名義はバロ、頼めるか?」
「その要請(オーダー)、承った。メンバーを決める。」
「待って、私も連れていきなさい。」
「「殿下?!」」
突然のセリエの問題発言で俺以外の奴が驚いているが、セリエの我が儘は何時もの事だ。
「武器は?」
「ある。」
セリエはそう言うと人差し指に指輪をはめた。この指輪、セリエ専用の魔導具であり、
杖の代わりだ。
「装備は?」
「任せる!」
昔から変わらないが、これはもう問題じゃない。此処等で息抜きさせないと、セリエは爆発する。
「了解だ。フォレスタで買おう。」
「ちょっと!バロ様!何故殿下を連れていく前提なのですか!」
「、、、マリン、このまま引きこもり生活させてみろ、何仕出かすか解らない。なら、適度な息抜きでもさせて、ね?だから、、、、セリエ頼んだ。」
「鉄騎隊隊長及び副長の両名に私、
セリエ・ラ・ターシェが命ずる。我が身を護るため、この旅に同行せよ。そして、ハーファシー家当主バレット、私の命令だ。異議はあるまいな?」
「「「了解です、我が王女。」」」
使える物は何でも使う、それがソルジャーの戦い方、騎士道なんて僕は持ち合わせてはいないのでね、ごめんね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます