第24話〔閑話休題〕兄弟達
時はバロがセリエと出会う時まで遡る。
「ここは、、、」
「どうやらターシェ王国には違いないはずだが。」
「、、、お兄ちゃんは居ないんだ。」
私はヘレン・ランバース。
ランバース家次女、そして四兄弟のうち二番目に強い。
「ダルマがいてお兄ちゃんが居ないのは最悪、お姉ちゃんもそう思うでしょ?」
「、、、。」
「やるか?ヘレン。」
お姉ちゃん、ランバース家四兄弟最弱。
でも、本当は違う。だいたい私達三人の実力は同じくらい。うそ、ダルマは雑魚。
「雑魚なダルマ、、、ザコルマ。」
ヤバい、腹痛い。笑っ、、、止まらない。
「直ぐに疲れるモヤシが何いってやがる。
姉貴、そう思うだろ?」
「いや、私は。」
お姉ちゃんはダルマとよく一緒にいて仲良しだもの。しょうがないか。
「うーん、お姉ちゃんやダルマがいるよりお兄ちゃんがいた方が便利だった。」
「けっ!お前は兄貴の足を引っ張るだけだろ。それに、兄貴を便利な道具だと思うなよ。」
「ヘレン、流石に今の言葉は許容できない。」
「ちぇ!何?結局お兄ちゃんなの?」
お兄ちゃんは尊敬に値する?
そんなわけ無い、お兄ちゃんは全部を持ってる。凄い知能、魔力、パパとママの愛。
「皆お兄ちゃんって!」
「あのな、ヘレン。兄貴は俺達を平等に扱う。てめぇ見たいに人を道具としてしか見ない奴じゃねぇ。」
う~ん、おかしい。
お兄ちゃんもママから使えるものは使えって教えられたはず、聞いてみるか。
「二人はパパから一体どんな教育受けたの?使えるものは使う、教わらなかった?」
「あ?」
「はぁ」
二人はワケわかんないとかそんな顔してる。
おかしい、ママの言葉が間違うはずが。
「、、、わかった。ヘレン何故頭の良い貴女がそんな愚かな女になってしまったのか。」
愚か?何、喧嘩うってるの?
「死にたいの?魔法使いに勝てるとでも思ってるの?」
「兄貴は魔法剣士だぞ?」
「そうね、兄さんは私とタイプは違えど魔法剣士には違いないな。つまり、本職の魔法使いは魔法剣士より弱いと。」
「お兄ちゃんを引き合いに出すのは無しよ、パパとママが認めた実力者なのよ。勝てなくて当たり前よ。」
そう、お兄ちゃんは強い。
それこそ、パパとママが本気、つまり殺す気で戦わない限り勝てない。
何故あんな強くなったのか。
私達と同じ訓練で何故あそこまで差が出るのか。羨ましい以上に何か、異質な物がある気がする。
「ちっ、姉貴、ヘレン。町にいくぞ。」
「方向も解らないのにか?!」
「馬鹿ダルマ。」
でも、今は考えてられない。
今夜の寝床を見つけるまで。
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