第423話 なんでだろう
部屋に戻ってから僕とまゆは泣きながら謝罪文兼反省文を春香とゆいちゃんに送ったが既読スルーされて泣きそう。春香もゆいちゃんも激怒状態だ。
「りょうちゃん、どうする?」
「どうしよう…」
とりあえず、ゆいちゃんのアパートまでまゆと謝りに行くことにした。そして、ゆいちゃんのアパートに到着したのだが、インターホンを押しても返事はないし、電気すらついていない状態だった。
どうしよう。と再びまゆと悩んでいると春香から連絡が来た。昨日、僕とまゆがいたホテルの位置情報と部屋番号が送られてきた。つまり、ここに来い。ということなのだろう。拒否権はないので僕とまゆは春香に指定された場所に向かう。
「そこに座って」
指定された場所に到着して扉をノックすると春香が出てきてくれて僕とまゆを部屋に入れる。春香に言われた通り僕とまゆは床で正座する。
「まゆちゃん、こっちきて」
春香に呼ばれてまゆがベッドの方に移動すると、春香はまゆをベッドに押し倒す。そして、ゆいちゃんがまゆの腕を押さえつけて春香がまゆの弱いところを弄り始めた。春香とゆいちゃんにいじられてはぁはぁ息を乱しているまゆを見るのはめちゃくちゃドキドキしたがそんなこと言ってる場合じゃない。僕は何を見せられてるんだ?
「まゆちゃん、昨日、りょうちゃんとその…アレなことはしたでしょ。まゆちゃん、りょうちゃんにいじられた次の日はいつも以上に弱くなるもんねぇ。2人きりで、ホテルで、どこまでやったのかなぁ?」
春香は何を言っているのだろう。まゆの弱いところとか特徴とか全部把握してるってやばいよ……
「えっと、いつもみたいにちょっといちゃいちゃしただけ。それ以上のことはしてないよ。黙ってこんなところにりょうちゃんを連れ込んだのはごめんなさい」
「まゆちゃん、ゆいちゃん連れて帰って」
「え?」
「私がじゃんけんで勝ったから今日は私、明日はゆいちゃんだから」
というわけで、はい。強制的にホテル3連泊が決定しました。まあ、全然いいのよ。幸せなのよ。でも、なんで春香とゆいちゃんは僕とまゆが2人でここに寝泊まりしていたことを知っていたのかだけがずっと気になっていた。本当になんでなのだろう。
「りょうちゃん、今日はずっといちゃいちゃしよ……」
僕と2人きりになって照れくさそうに僕を背後から抱きしめてくれる春香を見ていたらそんな些細なことどうでもよくなってしまった。幸せだからいいや。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます