第17話 新たな住まい

彼女の家族だが父は「ヘンリー・ヘイウッド」で55才、母は「ヘレン・ヘイウッド」54才、兄「デイビッド・ヘイウッド」32才、妹「マーガレット・ヘイウッド」19才、そして「キャサリン・ ヘイウッド」27歳だ。

だが、この時既にキャシーは機器に入った後なので見た目は18から20歳位に見え家族が驚いた。

父は貿易商で主に日本製品のアメリカ国内へ卸しを行っている。兄はその会社の専務。

母は二人の故郷テキサス州の上院議員。妹はMITの大学生。

最近、妹の素行が悪く両親は危惧していた。兄の独身である事も危惧していた。

姉妹はMIT、他はハーバード。


「あ・な・た・朝食よ」

キャシーが婚約したばかりの彼を呼びにテラスに姿を見せた。

「あぁ、ありがとう」

彼が席に着くのを皆が待っていた。

朝食は日本食だった、それも何処かの旅館の様に魚、御飯、味噌汁、漬物に何と納豆まで用意されていた。

そして、彼が席に着くと皆が唱和し「いただきま~す」と言って食べ始めた。

これには流石の彼も驚いた。

それを見ていた彼女が言った。

「驚いたでしょう、そうよね~見た目は完璧にアメリカ人・・・それが日本食に「いただきます」だものね、これね母の仕事の関係で一時期、日本に家族全員が住んでいたの、そして母が最初に日本食を気に入り結局全員が日本食しか食べなくなったの、昼も夜も日本食よ、その為に日本人のコックを・・・調理師を雇った訳ね、アメリカに戻る時にご夫婦にお願いして一緒に来てもらったの、さっき会った執事のような事をしていた人が旦那さんで調理士が奥様、彼は調理師でもあるのですけどね、美味しいわよ」

彼も「頂きます」と言って食べ始めた。

彼女の言った通り料理は大変美味しい物だった。


食事中に皆がいろいろな話をしながら時々彼をちらりと見る事を繰り返していた。

食事が終り日本茶を飲んでいる時にいよいよ我慢が出来なくなった母親が彼に話し掛けた。

「お仕事は何をなさっていらっしゃるの」

皆が興味深々な顔も露わに彼を見つめていた。

「何もしていません・・・無職です」

「無職の方が大金をお持ちな訳をお聞きしてよろしいかしら」

「構いませんよ、誰に何を尋ねようと自由です、何ら犯罪では在りません・・・ですが、その質問に対して答える、答えない・・・のも又自由です・・・・・・は建前です、過去に私が発明した特許でお金には不自由しなくなりました」

「発明? どんな物?」

「残念ですが、それはお答えできません、後はある企業のオーナーですね」

「その企業も秘密ですか」

「そうですね、現状では秘密です、時が来たらお話出来るでしょう」

「時がきたらですか・・・その時とは?」

「その時が来たら解ります・・・解りました、皆さんのお顔を拝見するに、どうも犯罪組織の幹部と思われている様ですね、それは違いますが私が言わないのはその会社のオーナーだと言っても信じて貰えないと思うからです、彼女も信じられないでしょう、彼女もまだ知らない事てすが私の家は3LDKと、この家の客間くらいの広さしかありません、そんな家に住んでいる人間ですからね・・・そこでまず彼女にだけ会社名を伝えます、彼女が信じられる様になって、そして皆さんも信じてくれるだろうと彼女が判断した時点で彼女の口から伝えてもらいます」

彼は彼女に耳打ちして会社名を伝えた。

その会社名を聞いた彼女は驚愕の余り口を大きくあんぐりと空けまじまじと彼の顔を見て言った。

「うそ~~」

彼は彼女の顔をじっと見つめて静かに頷いた。

「やはり、貴方も信じられませんよね」

「だって・・・」

続きは彼に口を手で塞がれて言えなかった。

「・・・本当なら・・・確かに五千万ドル位は塵みたいな物だわ~」

「さて、今日は何処へ案内してくれるのですか」

「まず上司に連絡して大統領との会談ができるかの確認します、まだの様でしたら博物館巡りなんてどうですか」

「いいですね~、私は古代にとても興味がありますので、お願いします」

既に二人だけの世界に入っていて手を繋いで玄関へと向かっていた。

二人の後では家族の話合う事が響いていた。

「今、あの子、大統領との会談って言わなかった」

「私にもそうきこえたが~」

「これから日本へいくのかしら」

「何を言ってるの、この子は~日本は大統領じゃなくて首相でしょ、DCにいるんだからアメリカの大統領でしょうね、あの子も一緒に・・・会談に参加するのかしら」

「上院議員の君は何度も会っているだろう」

「合った事は何度もあるし話も何度もしたわ・・・でもそれは挨拶程度のものよ、会談なんて~」

「姉さんの彼氏は何者なの~、何処の会社のCEOなのかしら、姉さんがあんなに驚く会社って何処なのかなぁ~、その会社のCEOなら五千万ドルも簡単と言っていたから、すっごい会社なんだろうけどなぁ~何処かな~、あぁ~気になる、気になる~~」

「僕も気になる・・・が会社は判った様な気がする」

「えぇ~兄さん、何処何処どこなの、教えて」

「お前、解ったのか」

「お父さん、何と無くですけど~、確かに彼が言った様にもしそうなら僕も信じられないし皆も信じないでしょうね~」

「そんなに凄い会社なの、それに気になるのは彼が社長ともCEOとも言わずにオーナーって言った事なのよね」

「お母さん、鋭い、僕が思っている会社のCEOは別人で彼では無いのてす」

「そんな事はどうだって良いわ、何処なの、何て言う会社?」

「そうだな~、ここ何年かで急に現れて急成長した会社と言えば何処か浮かぶかい」

兄が妹に質問を質問で返した。

「最近、急成長~急成長・・・あぁ、飛行機会社だ」

「えぇ~、まさかスカイラインか~」

「と僕は思いました、あそこの社長は元弁護士で全くの畑違いです、確か副社長の一人も元検事だったか弁護士だったか法律関係だったはずです、経済にも航空にも全く関係の無い人達が役員なんて不思議な会社だなぁ~って調べた時に思いました」

「どうした、母さん」

「え~貴方、もしもその会社の社長・・・オーナーがあの人なら大統領が合うかどうかを考えていたの、どんなに急成長した今は途轍もない会社の社長でも大統領は合ったりしない、私は思うのよ」

「成程、それもそうだね」

「でも、次の選挙の時に50億、100億の献金をするって言えば~会うんじゃないの」

「全く、お前は~、第一彼は日本人よ、日本人がアメリカの大統領選に献金なんて出来ないわよ」

「そんなの会社を通すとかスイスの銀行からとか何かの方法が在るんじゃ無いの」

「あんたは悪知恵が働くわね、でもね最近の検察は献金に厳しいから無理なのよ」

「その辺は現役上院議員の母さんが詳しいに決まっているね、母さんが無理って言えば無理なんだよ」

「じゃあ、何で大統領は彼に合う訳よ」

「確かにな、まだ日程は決まっていない様だったが合う事は決まっている様な感じだったな」

「しかし、可笑しな・・・不思議な・・・彼氏を連れて来たものだ・・・我が娘わ」

「確かに、不思議な人だけど私は嫌いじゃ無いわ、寧ろ気に入ったわ、貴方はどうなの」

母親は同じ女として娘に聞いた。

「そうね~、私も気に入ったわ、もしもお姉さんと別れたら私が貰っちゃうかも」

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