七 空の街 前編
白い石の壁で囲まれた街の入り口には、人や馬車で長い行列ができていた。がやがやという喧騒が物珍しくて耳をすませば、あちらこちらから耳慣れない外国語の会話も聞こえてくる。
「うわあ、俺、こんなに人がたくさんいるの初めて見た……なあ、あの布の束が山積みの荷馬車は商人かな? ほら見ろよ、御者台に座ってる人の着てる服も面白いぞ。この人達はなんでこんなところに並んでるんだ?」
「はしゃぐな、マントを離せ。空の街は国境故に、出入りには身分の証明が必要とされる。布商人の衣服はフォーレス、つまりこの真上にある国の民族衣装だ」
賢者が嫌そうな声を出して黒いマントの端を勇者の手の中から引き抜き、きらびやかな行列の方を振り返る。
「え? 身分を証明できるようなものなんて持ってないけど……」
吟遊詩人の困った声に勇者もきょろきょろしながら「だよな」と頷いたが、賢者は軽く首を振って長蛇の列の方ではなく、綺麗な装飾のある馬車ばかりが並んでいる短い列の方へ向かって歩き出した。
「問題ない。我々はこちらだ」
「こっちは馬車の列じゃないのか? えっ、あの赤い馬車を
「勇者よ、そなた成人して何年だ? まだ前を見て歩けないのかね? 馬車の列ではなく、貴族用の列だ」
「あ、やっぱりお前貴族だったのか? 食べ方とか綺麗だもんな」
勇者は短い角のある馬に目を奪われながら納得して頷いたが、しかし先を行く賢者はそれに振り返りもせず、淡々と抑揚のない声で否定した。
「否、
「……貴族だと思った上で『お前』とか呼んでるのが流石だよね、勇者」
吟遊詩人が何か言っていたが、勇者はそれよりも賢者の返答が少し気になって問いを投げた。
「爵位とかは別にどっちでもいいが……地位があるのに家名がないってさ、レフルスお前、家族は? 塔にも一人で住んでたみたいだが」
個人的なことを尋ねたからか、賢者は前を向いたまま眉をひそめて迷惑そうに答えた。
「血族は存命しているが、書類上の家族はおらぬ。より正確に言えば、私はこの国の人間でもない。その知恵を政略や戦争に使わせてはならぬが故に、トルムセージはどこにも属さぬのだ」
「……それ、寂しくないのか?」
なんとなく身寄りのない自分と重ね合わせて肩を落とせば、賢者は振り返って心底面倒そうに腰に手を当てた。
「孤独を寂しさと感じることはないが、まあ譲歩してそなたの満足ゆく答えを差し上げるならば、書類上の取り決めなど気にせぬであろう親族には心当たりがある……加えて、今の私は『剣の仲間』に属しておろう」
「……そうか、そうだよな。俺もお前らがいれば寂しくないし」
冷たく見える賢者も、この仲間の繋がりを家族のように感じているのかもしれない。そう思うと嬉しくなり、勇者は少し俯いて微笑んだ。
「ああ、勇者……簡単に手のひらで転がされちゃって……」
「まあまあ、そういう彼だからこそ青空のように澄んだ目をしているのではありませんか」
「そうだけどさあ、街に出て大丈夫なのかなってちょっと心配になるよね。いや一番心配なのは、その勇者もこの中じゃマシな方ってことなんだけど……魔法使いとか魔法使いとか魔法使いとかさあ」
やはり吟遊詩人が何か言っていたが、そんな会話をしている間に順番が回ってきたようだった。捌いている人間の手際が良いのか、貴族用の列の方が随分と進むのが早い。
係の前に進み出ると、馬車ばかりの列に徒歩で並んでいる勇者達を、騎士だろうか、銀色の鎧を着て腰に剣を佩いた男が訝しそうに見た。ついでに賢者の顔を見て一歩後ずさったが、賢者が一言二言喋って右手に嵌めている指輪を見せると、彼はなぜか既に青かった顔を更に青褪めさせた。急に空気が慌ただしいものに変わったので、賢者の後ろから様子を窺っていた勇者も首を捻る。騎士の男が緊張した顔で背後に控えていた記録係に何事か耳打ちしたかと思うと、一行は門の脇にある小部屋へと案内される。
街の外壁へ埋まるように作られている部屋はやはり壁が白かったが、流石に屋内まで白一色ではないらしく、床には毛足の短い緑色の絨毯が敷かれていた。どことなく高級感のある木のテーブルには人数分の茶器と菓子の皿が載っている。窓はない。
「け、賢者様方がおいでになったらこちらへお通しするよう言われております。申し訳ありません、狭い部屋ですが……上の者を呼んで参りますので、暫しお待ちを」
年若い騎士が恐縮した様子で頭を下げながら、慌ただしく部屋を出てゆく。扉が閉められた直後、ガチャンと外から鍵が掛けられる音がした。眩しいくらいに明るい外との対比で、蝋燭の明かりしかない部屋がとても薄暗く感じる。
「……ねえ、いま鍵掛けられたよね?」
吟遊詩人が少し怯えているような顔になって呪布を外した。勇者が頭に手を乗せてやると、もぞもぞとマントの内側に入ってくる。
「ふむ、おそらく神殿から足止めするよう指示が出ているな」
「えっ! そんな……どうするの?」
「蹴破れるが、出るか?」
薄っぺらい鉄の扉を見ながら勇者が尋ねたが、賢者は落ち着いた様子で部屋に置かれていたソファに腰掛けると首を振った。
「いや、国境騎士団は元来神殿に対して中立のはずだ。強行突破はもう少し彼らの行動の意図を見極めてからでも良かろう」
「ねえ、名乗らないでもう一本の列の方をこっそり抜けた方が良かったんじゃない?」
吟遊詩人の指摘に勇者はなるほどなと思ったが、しかし賢者はあっさりと首を振った。
「我々が剣の仲間であるのは正しく神の望みだが、名を偽って国境を抜けるのは犯罪だ。どちらの行動がより相応しいか、よく考えてみなさい」
「もう、潔癖だなあ……まあ薄汚れてるよりはいいけど」
不安を押し殺して無理に笑った少年の頭をわしゃわしゃと犬のようにかき回してやっていると、扉の外に鎧を着た人間の足音が三人分して鍵が開けられた。吟遊詩人がさっとマントの奥に引っ込む。先程の若い男と、彼より豪華な雰囲気の鎧を着た人間が二人。体はよく鍛えられているが、さほど脅威にはならなさそうだ。彼らはガシャガシャと音を立てながら部屋へ入ってくると、胸に拳を当てていかにも騎士っぽい感じのきっちりした礼をしたので、勇者は少しだけ気持ちが盛り上がった。
しかしやはり、勇者のその期待はあまり報われなかった。現れたうちの一人、騎士団長を名乗る壮年の男が妙に長ったらしい挨拶の後、豪快そうな顔を深刻に曇らせてこう言ったのだ。
「皆様には、中央神殿長の名で指名手配がかかっておりまして。それについて少しお話をお聞かせいただきたいのです」
勇者はどうやら敵になる可能性がありそうな騎士達を見て困り果てたが、しかし結論から言えば、さほど面倒なことにはならなかった。賢者がやったのはただ一つ、状況を説明するでもなく、神殿の行いを罵って無実を主張するでもなく、ただ勇者の背を押して騎士団長の前に突き出しただけだった。
「こやつが勇者だ」
その声音があんまり冷ややかだったので、正直、見捨てられたのかと思った。が、怖々と振り返ると我らが魔王の視線に串刺しにされているのは騎士達の方だったので、勇者はマントの中に入れたままだった吟遊詩人の頭を撫でてほっと息をついた。
騎士団長は賢者の言葉を聞いて眉の太い豪快そうな顔を豪快な感じにしかめると、もじゃっとした焦げ茶色の顎鬚を撫でながら睨むように勇者の顔を観察した。別に恐ろしくはなかったが少し嫌だったので若干首を後ろに引いてそれを見返していると、彼は何か結論が出たのか突然ニカッと白い歯を見せて「なるほど、わかりました!」と腹から声を出す。大声に驚いたのか、それまで大人しくしていた魔法使いがぺたんと耳を倒して隣にいた神官へ一歩寄り添った。
「国境騎士団は勇者様に付きますぞ、賢者殿!」
「……であろうな。その判断方法は相変わらず理解に苦しむが」
なぜか満面の笑みでそう宣言するとガハハという表現が実にしっくりとくる声で笑った騎士団長に対し、賢者は問題が解決したと見てやる気をなくしたのか、あっという間に億劫そうな声になってそっぽを向いた。
「勇者殿! 貴殿は実に良い目をしておられる! 神殿の連中のあのおかしな目に比べると……おっと、ファーリアス猊下もおられるのでしたな、これは失敬!」
すっかり萎れてしまっている魔法使いの手にこっそり干しぶどうを乗せてやっていた神官は、さりげなく一歩前に出てこの元気な大男から哀れなエルフを隠すと、苦笑して首を振った。
「いいえ、あの人達の目つきがおかしいのは事実ですからね。ああそれから、私は先日神殿から除籍されてしまいましたので、ファーリアスではなくロサラスとお呼びいただければ」
「そうでしたか、ロサラス殿。あれだけ狂気に侵された集団の中でそのように凛としていらっしゃれば、まあそうなりましょうな」
神官の言葉には騎士団長も苦笑いを返したが、彼はすぐに気持ちを切り替えるように意志の強そうな目を更に強く輝かせ、筋肉の量では勇者よりもかなり太く逞しい腕をがっしりと組んで言った。
「ご安心召されよ。このゲーアバルド、剣に誓って皆様の存在を隠し通して見せましょう! この街にご滞在される間、神殿には指一本触れさせませぬ!」
「そしてそれは、我が騎士団の総意でもあります」
騎士団長の言葉に傍らに控えていた副団長が凛々しく胸に拳を当てて同意すると──熊のような騎士団長に比べて彼の方が容姿はだいぶ騎士っぽかった──若い騎士も少し慌てた動作でそれに続いた。賢者が団長の方を見ながら白けた声で「その明け透け極まりない性格で隠し事など可能なのか?」と呟く。
しかしどうやら、味方が増えたようだった。勇者はなんとなく流れが掴めないままに話が進むのを見守っていたが、この騎士団長と面識があるらしい賢者や神官の反応を見るに、彼は常日頃からこうして重大な決定を直感で行ってしまう類の男であるようだった。それを完全に信用している様子の部下達も含めてそんなんでいいのかと思いつつも、「まあ、顔を見てる限りじゃ信用できそうだし」と考えた勇者は自分も人のことを言えないなと苦笑する。
そう、騎士団長は無鉄砲そうな様子でありながら、とても部下達に慕われているようだった。よく見れば、後ろに控えた二人の騎士の視線がいつの間にか訝しげなものから好意的なものに変わっている──否、若い方の騎士はフードの陰からのぞく魔法使いの瞳を心ここに在らずといった顔で見つめているので少し種類が違うかもしれないが、彼とて騎士団長が勇者に付くと宣言する前は緊張に強張った表情であったので、少なくとも上司への信頼があって警戒を緩めたのだろう。
自分なりに騎士達の様子を見た上で勇者が賢者へ確認の視線を送ると、腕を組んで飽きた顔をしていた彼はちらっと振り返ってひとつ頷いた。彼らはまだ以心伝心の仲ではなかったが、まあ彼が頷いたということは勇者の好きにして良いのだろうと、勇者は頷き返して一歩前に進み出る。
「ええと、騎士団長殿の言葉はとても心強いが……もし俺達に関することで自分の身が危ういと思ったら、どんな情報でも気にせず売ってくれて構わない。今こうして何事もなく街へ通してくれるだけでありがたいと思ってるし、何かあっても仲間達は俺が守るから」
話しながら仲間達もそれでいいだろうかと賢者の方をちらりと見たが、彼はろくに聞いていない様子で干しぶどうを食べるエルフを退屈そうに眺めていた。見回すと神官が頷いてくれたので勇者も頷いて視線を戻したが、しかし団長は勇者のその言葉に首を振った。
「いいえ。正義は貴方にあると確信した以上、我々国境騎士団は命に代えても皆様をお護りいたします。頑なに聞こえるやもしれませんが、誇りをもって正義を貫くことこそ国境騎士の務めなのです──故に、この街で貴方がたが神殿に害されることは決してございません。何日でもゆるりとご滞在なさるが良い」
真っ直ぐ勇者の目を射抜いた視線は誇り高く、勇者は彼らの潔い生き様にちょっと感動した。その誇りは尊重したかったし、まあ何か問題が起きたら間に入ればいいかと思って勇者はその視線にしっかりと頷き返す。
「ありがとう。騎士って本当に物語みたいに格好いいんだな」
「そのお言葉、生涯の誇りといたします」
そしてそんな騎士団の好意で、勇者達は街で一番良い宿に無償で泊めてもらえることになった。
門を抜けると、眩しいくらいに真っ白な街並みが広がる。石畳も建物の壁も屋根も鉢植えの花も全てが白い中に、店々の軒先に揃いでぶら下げられた深い青色の旗が鮮やかに映えていた。
「綺麗な街だな」
「ええ、俺達の誇りです」
ディオノと名乗った若い騎士が、勇者の言葉を聞いて嬉しそうに笑った。少し気弱そうな顔の青年だが、彼は宿までの案内を真っ先に買って出てくれて、話してみれば存外明るくて気の良い人間のようだ。
しかし、勇者はそんな騎士の青年と話すのに、実は少しだけ気後れしていたのだった。
「──ですから、この世界を救ってくださる勇者様のお役に少しでも立てればと思うんです。俺達がどんなに力を尽くしてこの街を守っても、世界ごと無くなってしまえばどうしようもありませんから」
「ああ……ありがとう。とても心強いよ」
世界を救って欲しいと、純粋な期待を向けられたのは初めてだった。受け入れ背負ったはずの責任の重さが急に増した気がして、どうしても礼を言う声に少し影が混ざってしまう。
その時、左手が奇妙にぞわりとして勇者は首筋に鳥肌を立てた。振り返ると案の定、魔法使いが後ろから腕を伸ばして彼の手を掴んでいる。賢者が言うにはどうも魔力の相性が悪いらしいのだが、このエルフに──特に後ろから触れられたり、周囲に漂っているキラキラへ気づかずぶつかったりすると、勇者はいつもぞわっとして思わず飛び退きそうになってしまうのだ。
妖精に何か握らされたので手を開いてみると、そこには干しぶどうが一粒乗せられていてどっと脱力した。
「神官がくれたから……針葉樹にもあげるね」
「ああ……ありがとな」
「いや、励まし方が独特すぎるでしょ……」
勇者のマントに隠れていたところを騎士達に微笑ましがられてから一言も口を聞いていなかった吟遊詩人が、少し機嫌が直ったのかこみ上げる笑いを押さえつけるように小さな声で呟いた。
「こちらです。既に伝令が行っていますので、受付で記名だけしていただければ大丈夫だと思います」
「ああ、ありがとう」
礼を言うと、嬉しそうに笑ったディオノがきっちりした敬礼をして「手続きを確認して参ります!」と受付の方へ走っていった。
見回した宿屋の玄関は絢爛豪華とまではいかないが、他を知らない勇者から見てもいかにも高級そうな感じだ。ふかふかした赤い絨毯や高い吹き抜けに描かれた天井画、そこから下がったシャンデリアを恐々眺めていると、神官がにこやかに絨毯の産地だとか絵の作者だとかを説明してくれたが、小難しくて何のことやらさっぱりである。というか、それよりもむしろ優しい笑顔のまま先程からどんどん顔色が悪くなっていっている彼の方が気掛かりだった。
「……早く部屋に行った方がいいね。夕食も部屋で食べられないか、賢者に相談してみようか」
吟遊詩人が難しい顔で述べた言葉に頷いていると、向こうの方でディオノと手続きをしていた賢者が片手にジャラジャラと鍵をぶら下げて戻ってきた。
「一人一部屋だそうだ。案内は断った。行くぞ、五階だ」
「あれ、ディオノさんは?」
「帰した」
「ええ? 挨拶もせず?」
吟遊詩人が信じられないという顔をしたが、とりあえず神官の顔色がそろそろ真っ青なので気にしないことにした。緩やかにカーブした豪華な感じの階段を上って行くと部屋の鍵を渡されたが、勇者はよろよろとなってきている神官の部屋へ付き添う。
そしてその判断は正解だった。彼は部屋に入って数歩行ったところでついに気が抜けたらしく、絨毯の毛につまずくようにしてバタンと倒れたのだ。
「おい! 大丈夫か」
肩を揺すって呼びかけたが返事がない。今まで寝込むことはあっても倒れることはなかった彼の様子に焦った勇者は、あたふたしながらぐったりと起き上がれないでいる痩せた青年を助け起こした。気絶はしていないが、反応が鈍い。勇者は青くなって腰の革袋をまさぐると、気付けの入った小さな壺の栓を抜いて神官の口元に当てがった。
「ほら、飲め」
効果は抜群だった。勇者が口に流し込んでやったそれをごくりと飲み込むと、神官はカッと目を見開いて激しく咳き込み、はっきりと意識の覚醒した顔で勇者を凝視した。
「これっ、何……これ、お酒ですか」
「ああ、村から持ってきた気付けの酒だ。よく効くだろ」
「……あのね勇者、気付け薬というのは、ほんの一口……含ませる程度でいいんですよ」
呆れ返ったように額に手を当てた神官がふらりとよろめきながら力なく言った。
「ねえひと瓶、ひとびん全部のませるやつが、ありますか……あのね勇者、となりへ行って、ふふ、賢者を……ふふ、ええとその前に、お水」
どうも様子がおかしくなってきていた。目の焦点が合っていないし、いつの間にか彼らしからぬ妙にふにゃりとした笑顔を浮かべている。
「……おい、お前もしかして酒弱かったのか?」
「ばかですねえ、私が弱いんじゃありませんよ……勇者が悪いんですからね。ねえ、はやくお水を飲ませてくださいってば……あれ? 賢者、賢者は呼びましたか……まだ? もう、勇者ったらダメですねえ……」
立て続けにそこまで言うと神官はふらりと床に崩れ落ちて気絶した。勇者はとりあえずそれをそのまま床に放っておくと、扉を開けて賢者の部屋へ走った。
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