第237話 宣伝
文化祭一日目のお昼時。
1時間の休憩を貰った私は、宣伝のためにとメイド服を着たままではあるものの美雪ちゃんとマーちゃんと3人で出店を回っていました。
「たこやきおいひぃ〜!」
「焼きそばも美味しいよ!」
「2人とも、ゆっくり食べてくださいよ?」
マーちゃんはメイド服、美雪ちゃんはお化け屋敷の雪女用の服を着たままなので、よごすわけにはいきません。
「あ!ココナッツのお好み焼き1個も〜らいっ!」
「ちょっと!美雪ちゃん!?」
阻止する暇もなく一口分のお好み焼きを口の中に放り込んでしまった美雪ちゃんはイタズラ顔で「えい!」と自分のたこやきを私の口の中に投入します。
「むぐっ……美味しいですね………」
「でしょぉー?」
「美雪!私のとも交換しよ?」
「いいよいいよー!
はい!あーん!」
そんなこんなで、私たち3人ではしゃぎながら食べていたところ声が大きすぎたようで……
『なんだあの子達は……』
『天使の3姉妹……』
『尊い……』
気づけば、少し離れたところからそこそこの数の人達が私たちの様子を眺めていた様でした。
私に続いて、その視線に気づいたマーちゃんは何を思ったのか突然立ち上がると……
「皆さ〜ん!
私たち、2年C組でメイド喫茶をやってますので、良ければ来てくださいね〜!!!」
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