第87話 春休み明けの
「ごゆっくりどうぞ〜」
春休み明け初めてのバイトの日。週3でさちに会えていた日常も終わってなんだか今日までの6日間が長く感じてしまった。
春休み初めのさちが私の家に2泊3日で泊まっていった時の事を思い出すと少し寂しくなってしまう。
──と言っても、最後の3日目は名前で呼ばれるたびに自分でも分かるくらいに動きや態度がぎこちなくなってしまって何も出来なかったんだけど……
「いらっしゃいませ〜」
日曜日のお昼頃はやっぱりお客さんも多くてその分忙しい。
「さちくーん。桜パフェ2つだって」
「ん」
さちは注文を受けてパフェ作りにとりかかりはじめた。葉柚さんも接客で大忙しだ。
私はお客さんにご飯の配膳を請け負っているので今は特にやることがない。
前に葉柚さんの仕事を手伝おうとしたけど「いや、いいよ〜。大丈夫だからっ」と軽い感じで断られたし厨房の仕事は私に手伝えることはない。
「はい、ひよりさん。6番のテーブルの桜パフェ2つ」
「おっけー」
私は2つのパフェをトレイの上にのせて6番のテーブルに向かうと見覚えのある人物が2人見えた。
「お待たせしました〜。
期間限定、桜パフェでございます」
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