第17話 浜辺家の休日(3)

バイト終わりの帰り道、僕達は夕飯の買い出しもおわった帰り道の途中で商店街の方に寄り道していた。

今は姉さんが欲しいものがあると言って入った本屋さんから出てきたところだ。


「いや〜いい買い物した!」


「姉さん何買ったの?」


姉さんの手には本にしては少し大きめの袋が握られている。


「えっとね、私がやってるゲームの公式画集なんだけどこれについてくる限定アイテムがやばくてね〜。売り切れてなくてよかったよ」


姉さんは普段からゲームに課金してお金をつぎ込んでいるのでこのくらいの事じゃもう驚かなくなった。

どうせ買った画集も部屋の飾りにされてしまうのがオチだろう。


「さちくんこそ何買ったの〜?」


「僕はマンガかな。ちょうどこの前でた最新刊が売ってあったからね」


「さちくんマンガばっかりだよね〜。今度さちくんのおすすめなんかかしてよ!」


「えーやだよ。姉さんものの扱い雑そうだし」


姉さんの部屋をみればそれは簡単にわかってしまうことだ。服や下着、教科書やノートがあちこちに散乱している。そして片付けるのは僕だ。


「そろそろ姉さんもしっかりしないと、もう1年後くらいには大学生だよ?」


「私にはさちくんがいるので大丈夫なのです!」


はぁ……。このバカ姉さんはほんっとにバカだ……


「姉さん、今日の夜ご飯は何がいい?」


今日は僕が夕飯の当番だ。どうせ僕は食べたいものとかないし姉さんに決めてもらったら考える手間が省ける。


「ん〜…。ハンバーグ!」


「分かったよ」


1週間前にもハンバーグを作った気が……いや、忘れよう。思い出したら負けだ

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