第30話 乳首当て勝負の勝者
<前回あらすじ>
みんな~、百合ってますか~、シスコン百合の[もみじ]ですよー!
今日も明日も明後日も! 愛する妹の[ちいゆ]と一緒だよ~!
そんな夢見る生活を壊そうとする《深紅の百合》との五番勝負が始まったの。
一番手はわたしの親友[いぶき]ちゃん、対する相手はいぶちゃんに負けないくらい背の大きな百合! しかも自分のこと「ミー」とか言ってるの、外人さんかな?
そして勝負方法はー……乳首当て勝負ッッ!? なにそれ! ふたりとも逞しいボディしてるのに地味っぽいんですけど! それに何かエロいし……(ぽっ!)。
♀+♀+♀+♀+♀+♀+♀+♀+♀+♀+♀+♀+♀+♀
「ルールを説明する前に自己紹介するじゃ~ん!」
百合さんが親指を上げてアメリカンスマイル!
「お、おう、そうやな、私は十河いぶきや。うどんやをやっとるけん」
陽気なアメリカンスマイルにいぶちゃんが小さく笑みを浮かべた。
「ミーはリズミカル・ヤマガタ、アメリィカとニポンのハーフ! UDON、知ってるよ~、小さいお椀でお代わり競争するやつじゃ~ん」
「そらわんこ蕎麦や」
「ソーリー、じゃあアレじゃ~ん。替え玉プリ~ズ、バリカタ~、じゃ~ん!」
「そら豚骨ラーメンや」
いぶちゃんの顔がみるみる険しくなる。
「リズミカルさん、私はうどんをバカにされたら許せんタチでのう」
「HAHAHAHA! ジョーダン、ジョーダンじゃ~ん。UDON知ってますよ、もちもち感触大好きじゃ~ん!」
うわぁ、アメリカンジョーク……笑っていいのかよくわからないんですけど……。
「そういうことならいいんや。よろしくの、リズミカルさん」
「OHー! ミーのことはリズちゃんでいいじゃ~ん!」
またそれ!? クレちゃんといい、何で深紅の百合はこんな呼び方させるのー!
「では、ルールを説明するじゃ~ん。まずはいぶっき~、ブラ外すじゃ~ん」
「わ、私は常にしてないんや」
いぶちゃんが恥ずかしげにAカップの胸を両腕で隠した。
「OH-! ミーと同じじゃ~ん!」
またも親指アメリカンスマイル、っていうかそのデカさでノーブラはぶるんぶるん揺れて大変じゃないのー? 年取ったら垂れるしー。
「左右どちらかの乳首にHIT出来た方が勝ちじゃ~ん!」
「ほう、なるほど。で、先行はどう決めるんや?」
「それはですね~、ハイッ、じゃんけんホイ!」
いきなりのじゃんけんにいぶちゃん慌て気味。
結果はリズちゃんの勝利だった。
「なるほど、勝った方が先行――」
「URYYYYYY!」
突如殺気マンマンの目になったリズちゃんが人差し指を突き出した!
それを間一髪でいぶちゃんがかわす。
「な、何すんや!?」
「NO~! 避けたじゃ~ん! 避けたら負け、YOU、LOSEじゃ~ん!」
「ちょっと待ちいや、説明の途中でそんなやられたらかなわんで!」
「HAHAHAHA! ジョーク! ジョークじゃ~ん」
またも笑っていいかわからないアメリカンジョーク!
「じゃあ、今度こそ勝負。これを貼るじゃ~ん!」
絆創膏みたいなのを二枚、いぶちゃんに手渡した。
「ガーゼのところにマイクロセンサー仕込んでるじゃ~ん、それに反応してこのスマホからBBBB~って鳴るじゃ~ん、WAO! 専用設計じゃ~ん!」
乳首当てゲーとか、くだらないことに専用開発したのー!? 深紅の百合ってバカばっかなの?
お互い背中を向けて、左右の乳首に絆創膏を貼った二人が向かい直した。
「勝負開始じゃ~ん!」
「おう、行くで! じゃんけんぽん!」
あ、いぶちゃん負けた。
「URYYYYYY!」
殺気まんまんの目になったリズちゃんの人差し指が唸りを上げて、いぶちゃんの胸に突き刺さった!――音は鳴らない、セーフだ。
「ぐっ!」
いぶちゃんが指先で突かれた胸元に手を当てた。
あ! 薄っすら血が滲んでるー! 何あのエレベーターのボタン破壊しそうな威力!
「……私の番やな」
お返しとばかりにとんでもない勢いで巨乳に指を突き刺した!
ビーチボールみたいにでっかい胸に、深々と指先がめり込む。
「ひゃぅぅ~!」
リズちゃんが絶頂みたいな顔と声で宙を見上げる。
「……うん? おわっ!」
ぼよよんといぶちゃんの胸からいぶちゃんの指が弾きだされた。
「BBBBBって鳴らないから外れじゃ~ん!」
口から垂れる涎を拭うリズちゃん、目はとろんとしている。
「うう」
ええ? いぶちゃんが指先を手で握ってるー!
「ミーのオパイは乳首以外に当たるとノーセンキュー、弾き出しちゃうじゃ~ん!」
そんなおっぱいあるのー? って、まさかいぶちゃん……。
「指を痛めたじゃん? ミーのオパイはベリベリ弾力あるじゃ~ん!」
――それから数分後。
乳首当て勝負とかふざけた勝負なのに、何この光景ー!
いぶちゃんのAカップの胸を覆うTシャツは血が滲みまくってるし、リズちゃんは恍惚の顔して牛さんみたいに涎垂らしてるしー!
「いぶっきー、ここまでミーのオパイにエクスタシーを与えられた百合は始めてじゃ~ん、≪深紅の百合≫がこの島支配したら、ミーの恋人にしてあげるじゃ~ん!」
ああ! またリズちゃんの指突きで血が滲んだ。
この人っ! わざといぶちゃんの乳首を押さないでいるんだー! もてあそんでるなんて許せない!
「生憎と私には愛する人がおるんや、一緒にうどんややっとるな」
え! いぶちゃんここでそれを言っちゃうのー。
ああ、いり子ちゃんが驚いた顔で目を潤ませているー!
「UDON、いい感触じゃん! ミーのセルフエッチでもちもちにゅるにゅるした感触でいつもアソコを気持ちよくさせてるじゃ~ん!」
ひぃっ! いぶちゃんの目つきがかわったー!
「おい、リズミカル、乳首立っとるで」
「じゃん?」
あ! Tシャツの上にでっかい乳首が浮き上がってる! それもおっぱいのかなり上、あんな場所にあったなんて!
「何度突いても無いわけや、そんなとこあるなんてな。にしてもそんなに私の突きは気分良かったかいな」
「じゃ、じゃん……」
「おっと避けたら負けやろがーーーー!」
いぶちゃんが持ち上げた人差し指を浮き出た乳首に思い切り突き立てた!
「じゃじゃ~~~~~~んンンンン!!!!」
うわぁ! 人差し指全部めり込んだー!
ひぃっ! リズちゃんが泡吹いたぁ!……でも凄い恍惚の顔してますけど。
「一回戦、百合ノ島の勝利」
燕奈さんの声が島中のスピーカーから響き渡る。
わたしといり子ちゃんが駆け寄ると、いぶちゃんが倒れているリズちゃんにこう吐き捨てた
「だから言うたやろ、私はうどんをバカにされたら許せんタチだっての」
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