112.チェンソーマン 9巻/藤本タツキ
……何でその部分切り取らずに廃品回収に出してしまったんだ部分。ぎゃーーーーーー。反省します反省してます。
先日の戦い終結して~早川家が尊い~からの急展開ぎゃーーーーーーーー! を綺麗に一冊にまとめている恐ろしい手際!
そんでこの話のど真ん中が1997年9月ってことがもろに出ているんだけど……
ソ連がやっぱりあるし、黒電話だし、新幹線は鼻が丸いし、青函フェリーは妙にでかいし。つかそもそも青函トンネルあるんかこの世界。
という「~が存在しなかったらこうなっていた」感が相変わらずうまい。
……それにしても。
この巻は9話構成なんだけど、見事に最初の三話は早川家楽しい! の塊なんだよね。パワーが情緒不安定になったことで三人の結束がまた固まって~ アキはお兄ちゃんでデンジが次男でパワーが妹的な。
そんでこの作者がいつもながら凄いのが、少年マンガで女の全裸描いても性的に見えないということ!
これ珍しいんだよな。で、実際パワーちゃんが怖いからと一緒に風呂入る訳だけど、「エッチな気分にならない」わけだ。あ、そーそー、現在一時的によみがえってまた(T_T)なパワーちゃんの血はここだったか。忘れていたよ全く。
あれだ。女性の身体を物体として描くのに慣れている感じ。だから今までのクァンシの女達にしてもクァンシ自身にしても、その前のレゼの辺りでも色気が薄いのは。いやまあ、そもそも作者の女の好み()
……そんで中間三話がマキマさんと銃の悪魔だけど……
確かに真の米国大統領ならそうするだろうなあ。あの国は独立の理念で存在しているから、支配の悪魔に屈する訳にはいかないわな。銃を持って応戦する方を選ぶだろうし。ちなみにこの時あえて何の顔も描かないとこがまたよろしい。これがデスノートコンビだったら絶対トランプさんもしくは共和党系描いてるわー。
で、ジャンプで初見した時「ひええええええ」となった「名の羅列」。
都市伝説の「NNN臨時放送」の怖さってのはあの「名の羅列」ってのもあるんだよなあ。死者がただの文字の羅列になっていくそれ。
そんでマキマはと言えば撃たれてもそこから脳みそで輪っか作って……
その後彼女が召喚するのが「脳の輪」からなんだよな。今の対チェンソーマン戦でも。
ただ!
何で唐突にマキマさん/支配の悪魔に矛先が向かったのかというのは! まあそこは考察隊の出番ってことで。
そんで悲しいかな最後三話は夢うつつのアキとデンジの戦いで、「最悪なのはデンジにとって」だったという……
その後はもう何というか…… 本誌派としてはもう次はデンジの墜落と復活の話としか言えないわな…… パワーーーーー!
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