第69話 可愛い本仮妻と感想会
「しちゃったね」
「そうだな」
ことが終わり、俺と由季は全裸でベッドの上で寛いでいた。服を着る体力が無くて動けそうにないのもあるが。
しかし、思い返してみればウエディングドレス姿の由季に興奮し過ぎてヤってしまった感が否めない。でも、後悔はしていない。それどころか結ばれたことで精神的な余裕ができたほどだ。
「ゆう?」
「どうした?」
「気持ち良かったね」
「……俺も最高だった」
「ふふっ、体の相性もぴったり」
まさかえっちがあんなに気持ちが良いものだとは思いもしなかった。快楽を求めてセックスフレンドを作る人たちの気持ちが少しは分かった気がする。まぁ、由季以外の女性とするビジョンは全く想像できないが。
「最初の頃は痛いって言ってたのにな」
「だって、ゆうの小さかったのにあんなに大きくなるんだもん……。だけど、それを言うならゆうだって痛がってた」
「あれは痛かったな……」
結果的には最後までできたものの、いざ繋がろうと挿入していくと何がとは言わないが剥けるのだ……。それに痺れを切らした由季が剥いてきたことは忘れない。
「思い出したらヒリヒリしてきた」
「私だって、まだゆうのが入ってる感覚が残ってる」
「いっぱいしたからな」
「うん……」
けど、慣れてしまえば俺と由季も快楽の虜になり、何度も果てた。初めてで拙いながらもお互いが気持ち良くなれて、より一層愛する気持ちが深まった。
「これで私はゆうのメスブタだね。ぶひぃ」
「可愛いメスブタだな。ずっと飼ってあげるよ」
「ふふっ、ぶひっぶひ」
楽しくなってきたのか由季が体を擦り寄せてくる。俺はそんな由季ブタを抱き寄せて頭を撫でる。
「好きぶひ」
「「んっ……」」
好意を伝えてきたので俺は由季の唇を奪おうとしたが逆に奪われる。
「ゆう……もっと私をメスブタにしてくれる?」
「分かった……」
そうして俺と由季は二回戦目を始めた。
**** ****
「疲れた……」
「ふふっ、慣れちゃえばゆうに負けないから」
二回戦目はほとんどを由季にリードを渡してしまった。原因としては由季の体力の回復が早過ぎることだ。お陰で絞り尽くされて当分出そうにない。でも、気持ち良かった……。
「じゃあ、出るか」
「うん」
俺と由季は私服に着替えて部屋を出る。行為の最中に脱ぎ捨てたタキシードとウエディングドレスは私服を入れていた紙袋にしまった。
「ん? なんか歩きにくい」
「初体験の後は歩きにくいらしいな」
「んっ、ゆうに焦らされてるみたい」
「いきなり襲い掛かるのは止めてくれよ?」
「努力する」
努力じゃなくてしないと言って欲しかったが、変なことを言って、興奮されても困るので何も言わないことにした。
その後、由季が俺の肩に頭を乗せて腕を谷間に挟んで、いつもの体勢になる。
「この体勢が落ち着く……」
「俺も由季にキスできる体勢だから落ち着く」
「キスしたら襲うから」
「……」
二人きりになれる場所なら歓迎だが、今は移動中なので困る。そうこうしてお互いを牽制していれば目的地に辿り着いた。
その場所は由季と誓いの言葉を交わし合った式場だ。
両親のこともあり式場内を出入り口から確認していれば、後ろから足音が聞こえてくる。
「ゆーきーちゃーん!」
「にゃっ!」
だが、足音に気付いていなかった由季は背後から襲い掛かろうとしている由佳さんに気付かず捕まった。その際に俺の腕を離してしまい逃げることができずにいる。
「助けて、ゆう」
「つれない由季ちゃん。昔は由季ちゃんが後ろからぎゅってしてくれたのに」
「勝手に過去改変しないで。私に抱きついていいのはゆうだけなんだから」
「でも今日は、たくさん
「それはそうだけど……」
由季さん? まさか、乗るのか? 由佳さんの口車に乗せられて喋っちゃうのか?
「
「優しくしてくれて気持ち良かったけど……あ」
あじゃないよ……。ほら、由佳さんがニヤニヤしながらこちらを見てくる……。
「由季ちゃんも遂に女になったのね……」
「うん……」
うんじゃないよ。言わなかったけど、いつの間にか隣にいる透さんが怖いんだから。
「後で少し話をしようか」
「はい……」
訂正します。凄く怖いです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます