いつもそばに置いて
遠距離恋愛中の彼から花が届いた。小さな可愛い花束。遊びに来た友人に「確か暗い花言葉じゃなかった?」なんて言われても、そんなこと考えずに私の好きなオレンジを選んだ可愛い人、と思っていた。
忘れた頃に、彼はまたアレンジメントを贈って寄越した。マリーゴールドの花言葉は「絶望」「悲しみ」。わざわざ同じこの花を選ぶことに腹が立った。私の気持ちはあの時とは違う。
捨ててやろうとひっくり返した箱の底の一言で意図を知っても気持ちが覆らないことが、何より悲しかった。
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