アデルバート・グルーナー?

 おいおいホームズ、「高名な依頼人」の事件のことを忘れたのか?

 あの騒動の中心にいた悪党だよ。

 オーストリア人の男爵さ。


【ネタばらしのないただのコラム】


 英雄を引き立てるためには、悪党が必要です。これは物語づくりにおいて仕方のないこと。

 とはいえ、こいつ、グルーナー男爵はひどい。一言で言えば、女の敵。

 この時代、男だからどうだ、女だからどうだなんてのは関係ないのかもしれませんが、女たらしで、かつ変な趣味嗜好の持ち主。

 いやぁ、作者のドイル、ずいぶん盛りつけをしたなぁ。ここまでやるか。

 過剰なまでの悪の設定には理由があります。

 この結末には、中途半端な悪ではダメだったのでしょう。

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