プレスベリー教授?
おいおいホームズ、「這う男」事件のことを忘れたのか?
ケンフォード大学の生理学の教授だよ。奥さんを亡くした後、アリス・モーフィー嬢と婚約した男だよ。
【ネタばらしコラム】
この先「這う男」の内容に言及します。未読のかたはご注意ください。
シリーズも後半になると私のような「なにがでてきても美味い」というホームズファンにも「これは……」という作品が出てきます。おそらく「這う男」はそんな作品。いや、これはこれで味わいがあるのですが。
「そんな作品知らないよ、読んでみよう」という人が目の前にいたら弁舌を尽くして止めるかもしれません。
一応、内容に触れますという警告文を示した後の部分ではありますが、それでも「読んでいないけど気になるからコラムとやらに目を通そう」という奇特なかたもいるかもしれません。これが最後の注意喚起です。この先、思い切り「這う男」の真相に触れます。
ここまで書いても怒られそうな気がしますが、書きます。謎の這う男とは誰あろうプレスベリー教授。彼は猿を原料とした薬を服用し、その副作用で猿化してしまった……本当ですよ、本当ですよ、こういう作品がホームズにはあるのです。
トンデモ科学もいいところ。猿もかわいそう。
教授が薬を開発した背景には若い女性と婚約したという背景があります。さすがに露骨には書かれてはいませんが、おそらくは衰えた男性的な機能の回復をもくろんで教授は薬を開発したのだと思います。
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