Turn160.勇者『ドラッグストア』

 ふと僕は、薬局の前で足を止めた。

 別に風邪症状が出ているわけでもないし、怪我をしているわけでもない。それでも、たまたま目に入ったそのお店に、僕は吸い込まれるように足を踏み入れた。


「いらっしゃいませ!」

 ドラッグストアの店員の明るい挨拶が店の中に響く──。

 なんの目的もない僕は、取り敢えず薬のコーナーにフラリと立ち寄った。『せき』『はな』『のど』など症状別に棚が分かれており貼り紙がしてあった。

 同じ『かぜ』症状でも、色々な薬があってどれも効能が違うらしい。

 へぇーと感心しつつ、僕は目に入ったパッケージの箱を手に取って説明書きを読んだ。


 そうしてゆっくりと、このドラッグストアの店内を見回っていった。

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