チロルハイムの四次元彼女は幼馴染の妹になれるか
プロローグ 〜イトカの微笑み〜
ねぇ優一くん。
この前、イトカの家にやってきた真奈海ちゃん、
めちゃくちゃ可愛くないですか?
そりゃそうだろ。
春日瑠海って、ぼくらと同じ年で、あんなにテレビ出まくってんだぞ?
ドラマであんなすごい演技して、みんなに認められて
今じゃ誰もが注目する、大スターじゃないか。
糸佳の家にそんな有名人がいることのほうが、ぼくは驚いてるよ。
ふ〜ん。そうですよね。
真奈海ちゃん、すごい人ですもんね!
イトカとは、全然比べ物にならないほど、超有名人ですもんね!!
そもそも、糸佳と比べるほうが間違ってるんじゃないかな?
あんなにもオーラがあって、あんなにも頑張り屋さんで、
ぼくや糸佳じゃ全然追いつきっこない場所を、走っている気がするな。
う〜ん……イトカじゃやっぱし、追いつかないですかね?
ぼくは春日瑠美の演技力って、本当にすごいと思うんだ。
ぼくらと同じ年のはずなのに、常識はずれっていうか、
あのテレビの中で輝く笑顔を見ると、本当に励まされるんだよ。
真奈海ちゃんの演技に、優一くんは励まされるんですか?
ああ。
どんなに落ち込んでいても、その笑顔を観ているだけで元気が出る。
そういう特別なものを感じるんだ。
特別なものですか。ふ〜ん……
それって、イトカは持ってない、特別なものってことでしょうかね?
そりゃ当然だろ。
だって、あの、春日瑠海だぞ?
ぼくらには持っていない、特別なもの。
それがあるから、見ているぼくらも勇気づけられるんじゃないかな?
そうですよね。
……うん、よくわかりました。
え、なにが?
優一くんは、真奈海ちゃんのことが、本当に大好きなんですね!!
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