第8話 商人の娘

 彼らは一階の奥の部屋から姿を現した。

 そこが寝室なのだろう。

 昼間から、ごとごとと響く物音の原因を確かめたかったのか、それとも、いつもその時間には起きているのか……日が沈むとすぐに。

 アシエルは純白のブラウスと黒のズボンを如才なく着こなし、首元に結んだ透かし編みに華やかな蝶を象った金細工の装身具を留めている。

 一方、ガルシアは昨夜とおなじ黒の長衣トーガを、すこしだらしなく着崩しているだけだった。

 着崩しているとはいえ肌が見えているわけでもなく、眠そうな無造作そのものの仕草。

 しかし、シルヴィアはその姿に思わず赤面してしまう。

 胸騒がせる、艶めかしさ。

 中性的な妖艶さではない。

 謂わば、男しか持てないたぐいの艶だ。

 そのふたりが、シルヴィアの姿に、そろいもそろって驚いている。

 アシエルに至っては「相当な馬鹿って、いるところにはいるんですね……」などと失礼な感想を呟いている。

 ……まるでお化けでも見つけたような顔ね。

 たしかに、お化けみたいかもしれない……シルヴィアは溜息を吐きながら、まだ使っていない雑巾用の布きれで顔を拭った。

 朝からずっと、四半世紀以上使っていない台所やら、絶望的なまでに埃だらけの屋敷の壁や床と格闘していたせいで、顔といい、身体といい、どこもかしこも埃だらけの泥だらけ、さらに付け加えるなら蜘蛛の巣だらけだ。

 せっかく新調した衣装も、見事に薄汚れてしまった。

 やはり安いからと言って染色なしの毛織りの衣装は良くなかったかも知れない。

 しかも、これだけ努力したにもかかわらず、まだ一階の玄関広間は手を付けたばかり。ざっと見渡して、昨夜と変わった感じがしない。

 さきに台所をなんとか使えるようにしていた、そのせいもあるのだが。

 ……でも、ほんもののお化けは貴方たちのほうなんですからね。

 不覚にも赤面している自分を落ち着かせるために、深呼吸をひとつ。

「君が、わたしたちに食事を提供してくれる覚悟だとは、思わなかった」

 ガルシアがうっとりとシルヴィアに笑みかけた。

 次の瞬間、シルヴィアは手を取られている。

 すくなくとも……シルヴィアの足で十歩くらいの距離は離れていたにもかかわらず。

 ガルシアはシルヴィアの肩を抱き、汚れなど気にも留めずに右手の指先にくちびるを押し当てた。

 くちびるの端にわずかに覗く、皓い牙。

「君の厚意には報いるつもりだよ。望みがあれば聞いてあげよう」

 血の気の引いてゆくシルヴィアをなだめるように、穏やかに笑う。

 この表情は……仮面だわ、と、シルヴィアは思った。

 優しげな姿をして、すべてを奪おうとする。

 離れた場所で、興味深い寸劇でも見物するように、アシエルがシルヴィアの反応を愉しんでいる。

「君に死の暗黒が訪れるその瞬間まで、姫君のように扱って欲しければそのように。男を知りたければ、抱いてあげるよ。君の処女の血をこころゆくまで味わったあとでよければ……わたしでも、アシエルでも、好きなほうを選んでくれて構わない」

 このまま、なにもかも奪われてしまうかもしれない……そんな恐れと羞恥のせいで感覚のなくなった足の存在を思い出すように、シルヴィアは足を踏みしめる。

 大丈夫よ。

 きっと、わたしはだいじょうぶ。

 うまく息が吸えない自分に苛立ちながらも、なんとか深く息を吸い、覚悟を決めてガルシアを見上げた。

「……『海に没した王国の王たるヘルメス・トリスメギストスを後見とし、蒼き峰、金の蹄持つ雄山羊の守護せし王国の王にこいねがう』……取引をしたいの」

 その瞬間、ガルシアの表情が変わった。

 シルヴィアの本質を見極めようとするかの如き鋭いまなざしが、仮面のような微笑に取って代わる。

「君は……ヘルメス王を知っているのか」

 シルヴィアはガルシアの問いに答えなかった。

 知っている、そう言っていいものか……躊躇ったのだ。

 彼女の知っているヘルメス・トリスメギストスとは、王などではない。

 物知りの雑貨屋の店主で、たぶん、錬金術師アルキミスタ

 ……それ以上でもそれ以下でもない。

 しかし、ガルシアは彼女の沈黙をべつの意味に解したようだ。

 すこし離れた場所まで身を引いて、シルヴィアに向き直った。

「では、聴こう。蒼き峰、金の蹄持つ雄山羊の守護せし国の王として、君の『取引』を。ただし、わたしの与えた機会をふいにしてまでここに留まろうとする君は、すでにわたしたちのものだ。取引の材料は、そう多くない」

「そうね」

 シルヴィアは手にしていた雑巾を握りしめ、頷いた。

「十字架は、処分してきました。ほかに聖物は持っていません」

 シルヴィアは、そう口火を切った。

 ガルシアが「結構」と頷く。

 シルヴィアの言葉が正しいのかどうか、確かめようともしない。

 シルヴィアに一定の信頼を置いているのか……あるいは、たとえ言葉を違えていたとしても、その制裁についてはあとで如何様いかようにもできる……その余裕がなせる態度なのか。

 おそらくは後者だろう。

「それから……ガルシアさんは、昨日の夜、ガルシアさんたちの望むときに、望むだけ、わたしの血を捧げるなら、ここにいても構わない……そう仰いましたよね」

 シルヴィアは自分の声が震えないことを祈りながら、ガルシアに問うた。

 取引において、なにより大切なのは、基本に立ち戻って条件を確認しておくことだと、シルヴィアはヘルメス老人に教わった。

 一見、詰んでいるかに見える状況が、些細なことで打開できることもある。

 自身に有利な『些細なこと』を見極めるためにも、どこからどこまでが取引の条件かを厳密に定義して、取引相手と互いに確認し合うのは重要なことだと。

「肯定しよう。シルヴィア嬢」

 ガルシアがふたたび頷く。

「だから、血は差し上げます。ガルシアさんたちが望むときに……望むだけ」

 対等でない立場のとき、もしくは最初から自分に不利な取引のときに、物惜しみは下策だ、というのも、教えてもらったことだ。

 もし、護りたいものが失われそうなときは、譲れるものはすべて与えるくらいの覚悟で臨まなければならない。

 それでも、失うときは失うものだが……光明は、労せずしておおくのものを手に入れた取引相手の慢心にしかない、と。

「それは……言うまでもない」

 ガルシアのまなざしに動揺が見えたのは、気のせいだろうか。

 彼はいま、シルヴィアの『取引』がなにを目的としているのか、分からなくなったに違いない……シルヴィアはそう思う。

 シルヴィアは片時も目を逸らすことなく、ガルシアを見つめている。

 まるで、彼から目を逸らした瞬間、自分の破滅が約束されるかのように……切実に。

「わたしの希望するのは……ここに滞在させていただくことと、滞在しているあいだ生活をするためのお金が欲しいこと。……それから、わたしの魂を奪わないで欲しい、このみっつです」

「なるほど」

 ガルシアが彼女の希望を理解した……そういう意味で頷いてみせる。

「……血肉はすべて我々に与えても構わないが、魂だけは汚してくれるな、というわけだね? それさえ護りとおせば天国に迎え入れられると、君は信じているのかな?」

「わかりません」

 シルヴィアは首を横に振った。

「神父さまのお説教を聴いても、神さまは厳しかったり優しかったり……正直、わたしにはよく分からないの。でも、ふつうの暮らしをしてたって、天国の門をくぐるのはなかなか難しいみたいだし、ここで貴方と取引しただけで、急に天国の門が遠くなるとも思えない……そんな感じかしら」

「『まことに汝らに告ぐ、人の子らのすべての罪と、けがすけがしとはゆるされん。されど聖霊をけがす者は永遠とこしえに赦されず、永遠の罪に定められるべし』……君の感性は間違っていない」

 唐突に、ガルシアの口から、いつだったか教会で聴いた文言が出てきて、シルヴィアは面食らった。

「それは『マルコ伝福音書』の第三章の一節ですからね」

 驚くシルヴィアに追い打ちをかけるように、アシエル。

 さらに「どういう意味だったかしら」と冷や汗をかくシルヴィアの表情を読んだのか、

「ひとの犯すすべての罪や身に帯びたけがれについては、貴女がたの神さまは赦すけれど、聖霊を汚した者が赦されることは永遠にない……そういう意味です」

 と、アシエルは丁寧に注釈まで付けてくれる。

 そりゃ、あんまり熱心にお説教を聴いてなかったわたしも悪いんだけど、聖書の内容を暗記してる悪魔ってどうなのよ……取引とはまったくべつのところで、めげそうになるシルヴィア。

 あ、でも、ものごとを巧く進めるには敵のことをよく知らなければならないって言うから、悪魔が聖書を暗記するのは間違ってはいない……のかしら?

「……ともかく、わたしの意志さえ奪わないでくださるなら、血は差し上げます。……魂まで、あなたがたのものになるか、ならないかは、わたしが選択できるはずです。昨夜の条件には含まれていなかったので」

 そう、条件は、ガルシアとアシエルが望むときに、望むだけ、シルヴィアの血を捧げること。

 ならば、自分から身体を傷つけて血を流しても良いはず。

「君はなぜ、そうまでして自身の魂……こころを守ろうとする? こころを守ったとしても、命が失われれば意味がないとは考えないのか?」

 ガルシアは、長衣の裾を払ってシルヴィアに歩み寄った。

 手を差し延べ、その手を取るように促す。

 手を取るか取らないかはシルヴィアの自由……一見、そのような仕草にも見える。

 しかし、実際にはシルヴィアがその手を取らない、そういう選択肢はない。

 そのことを分かったうえで、手を差し延べているのだ。

 自身の意志に従おうが反しようが、結局、手を取る以外の選択肢がないのだとしたら、シルヴィアの守ろうとする『自身の魂』になんの意味がある?

 いっそ、失ってしまったほうが楽ではないのか?

 典雅な仕草、優しげな微笑の裏に隠された意地の悪い問いかけ。

 シルヴィアは、手を取った。

 緊張のあまり冷たくなった自身の手指ですら、まだ温かいと感じてしまう、ガルシアの凍えた手を。

 心拍数が上がる。

「……自分でも、よく分からないので……」

 どう答えて良いものか、困り果ててシルヴィア。

 修道院の、あの秘密の晩餐のようすが脳裏を過ぎる。

 傲慢にわらう修道士たち。

 その修道士たちにひざまずき、媚びた仕草で寄り添いながら、幸福そうに微笑む修道女たち。

 ……自分の魂を失ってしまうって、きっと、ああいうことなのだ。

 それが正しいことなのか、過っていることなのか、自身で考えることすら放棄したように見えた、彼女たち。

 身も心もすべて他人にゆだねて、他人の意志と価値に従って生きてゆくのは、楽なことかも知れない。

 でも、わたしは怖い。

 なにかが……終わってしまいそうで怖い。

 それがなにかは分からないけれど、わたしはただ、それが怖いだけ。

 わたしは……たとえそれが過ちだったとしても、自分の意志で選びたい。

 過つこと以外、選択肢がなかったのだと、自身で納得したうえで選びたい。

 けれど、この気持ちをいま、彼に対してどう伝えて良いのか分からない。

「それについては上手く答えられないわ。でも、わたしにとっては価値があっても、あなたがたには無価値なものなら、それをこちらに取り置いておこうというのは、あなたがたには不利益な取引ではないはずです。それと、付け加えるなら……わたしが生きている限り、ちょっとくらい減っても血は増えるんですから……生かしておいたほうが、きっとお得ですよ?」

 ガルシアが笑った。

 さも可笑しげに肩を震わせ、うしろに控えているアシエルを見遣る。

「わたしは彼女を可愛いばかりだと侮っていたようだ。なかなかどうして、頭が良い。それに、取引の要所を心得ている。……そうは思わないかな、アシエル」

「御意に、我がミ・レイ

 ガルシアはシルヴィアの手に指を絡めて、引き寄せる。

 くるりとシルヴィアの背後に回ると、そっと抱き締めた。

 逃げようと思えばできなくはない、柔らかく込められた腕のちから。

 すこしだけ、船乗りの腕に似ている……そう思う。

 威尼斯ヴェネツィアの男……商人たちはみな、若い頃は船乗りをして商売勘を磨き、人脈を築く。

 シルヴィアの父もまた、かつては船乗りで……いまはもう老いてはいるが、その父の腕と、すこし似ているような気もする。

 まるで違うのは……ガルシアの指に、剣を振るい続けていた者の胼胝がいくつもあるところだろうか。

 父の腕よりもずっと、逞しくて、力強くて……ひとの血に染まった残酷な腕だ。

 そして、これもまた、おなじだと思う。

 手を取るか取らないかの選択とおなじように、逃げ出すことだって選べるようにみえながら、実際の選択肢などシルヴィアにはありはしない。

 けれど、その甘やかな腕のちからに、シルヴィアは顔を赤くした。

 速くなる心臓の鼓動が、抑えられない。

「……柔らかく、温かい。ひとの血肉はだれのものでも、わたしたちにとっては魅惑的だがね……君は自分の魅力をもうすこし自覚したほうがいい。甘い血の香りが匂い立つようだよ」

 ガルシアはそう言って、血が上って赤くなったシルヴィアの耳の端にくちづけ……耳のうしろに舌を這わした。

 氷のように冷たく、柔らかい感触。

 シルヴィアは、思わずガルシアの腕を振り解きそうになった。

 身の危険を感じたというよりは……ある種の経験値が低すぎて、気が動転している。

 辛うじて逃げ出すことは踏みとどまるが、ますます赤くなる頬はどうしようもない。

 燭台をいくつか灯してあるとはいえ、すでに屋敷のなかは薄暗い。

 自分では確認できないが、たぶんいま、明るい場所で自分を鏡に映したら、茹でた海老のような顔色をしているだろう。

 夜の闇を見通せるらしい彼らに見えているのはどうしようもないが、できれば見せたくはないと思ってしまう。

 取引とはべつの次元で精神的に追い詰められているのが誤魔化しようもない。

「では、最後の問いだ」

 覆い被さるようにシルヴィアを抱き締めたまま、ガルシアが問う。

 彼女を抱く姿こそ、恋人との逢瀬のようであったが、問う口調は感情の色がうすく、恬淡てんたんとしている。

「わたしは、いつでも君の首筋に牙を立てることができる。君の魂を鎖で繋ぎ、君の意志に服従を強いて、君のいのちを一滴余さず奪うことなど造作もないことだ。たとえばいま、ここでこの腕にちからを込めたら、君はそれだけで逃げられなくなるだろう? すなわち、君とどんな約束をしようと、それを守るかどうかはわたしの気分次第。約束を守らせるための担保をなにひとつ持たない君は、なにをよすがにわたしと取引しようとしている?」

「……信用、してます」

 早鐘のように打つ心臓がわずらわしい。

 ガルシアの言葉の意味するところが怖いのか、シルヴィアを抱き締める彼の逞しい腕のちからが心臓を速くするのか。

 商売の基本は、相手を『信じられる範囲内で』信用することだ。

 その範囲が狭い者とは取引を浅く、広い者とは取引を深く。

 それが、商売を長く続けるコツだと……ずっと昔、シルヴィアは教わった。

 これは……父親に。

 めずらしく取引でおおきく儲けた日のことだったろうか。

 酒に酔った父の満面の笑み。

 もっとも、そう言った父は、そのあと、べつの取引相手に騙されて家産を減らすことになったのだが。

「ガルシアさんは、わたしに機会を与えてくれました。貴方がそうしようと思えば、昨日の夜にでもわたしを好きにできたはずなのに。今日だって、ちゃんとわたしの話を聞いてくださってます。ですから、ガルシアさんは約束してくださったことは、きっと守ってくださいます」

 シルヴィアはガルシアの腕を抜け出して、彼に向き直った。

 ほら、また。

 また、そんな目をしてる。

 哀しそうで、寂しそうな……それがきっと貴方のほんとうの気持ちだと、信じたくなる……紺青の瞳。

 わたしは……彼を『どこまで』信用しよう?

 どこまで……信用できる?

「騙されているとは、思わない?」

「疑えばきりがありませんから」

 からりと、シルヴィアが笑った。

 ほかに選びようもないんだから仕方がないでしょう? とでも言いたげな……けれど、確実に『信用している』と相手に伝わる、親しみのこもった笑顔。

 ガルシアもまた、笑った。

 どこか肩のちからの抜けたような笑み。

 それは……化け物を取引相手として「疑えばきりがない」と信じてみせる、眼前の娘に毒気を抜かれたような……そのようにも見える。

「君がどういうつもりでここに居たがるのかは知らないが、わたしは君を歓迎するよ。……君の望む条件で、取引をしよう」

 穏やかで、柔らかな声。

「こちらの望みは、わたしたちが望むときに望むだけ、君の血をわたしたちに捧げてもらうことと、この屋敷に聖物は持ち込まないこと。わたしたちの存在を他者に公言しないこと。このみっつだ。互いに約束を守る担保に、血で署名した契約書でも差し入れようか?」

 書いてもらったほうがいいんだろうか、と、真面目に考えこんでうつむくむシルヴィアのおとがいを指先ですくい、ガルシアは彼女のまなざしを捉えた。

「心配しなくても、君との約束は守る。蒼き峰、金の蹄持つ雄山羊の守護せし国の王として」

 契約のあかしのようにガルシアはシルヴィアのくちびるの端にくちづけた。

 途端、顔を真っ赤にするシルヴィア。

 ようやく醒めかけていたのに、またもとどおり、茹でた海老のようだ。

「そうそう、血を捧げてもらう方法は、わたしたちが選んで良いかな? もちろん、君の魂を汚す以外の方法に限るけれど」

「……か、構いません……」

 いままでとは違う、別種の緊張のために頭が混乱してきたシルヴィアにとっては、そう返答するのが精一杯だった。

「では、今夜の趣向はアシエルに任せようか」

「え?……ええ! いまから?」

 あり得ることだと分かっていながら、実際に事態に直面すると当惑する。

「こ、こころの準備が……」

「準備が必要なほどのことはないよ。君は、やすんじてわたしに身を任せてくれるだけでいい。……君の『信用』に応えよう」

 ガルシアがそう言うやいなや、シルヴィアはアシエルに首根っこを捕まれるように、中庭に引き立てられる。

 実際には、シルヴィアの着ている衣装に襟はないから、コルセットドレスの背中の留め紐を引っ張られたわけだが。

「み、身を任せるって……あの、わたし、血をあげるだけで!」

 慌てふためくシルヴィアに、

「大丈夫ですよ、ガルシアさまはお上手ですから。シルヴィアさんが初めてでも、ちゃんと痛くないようにしてくださいます」

 と、アシエルが応えた。

 このうえもなく、上機嫌に。

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