第18話 回想-揚羽亭
龍一郎は床で入り眠りに着く前に料亭揚羽亭での加賀屋・番頭 善兵衛の話を思い返していた。
「今後の予定は、お決まりですか」
善兵衛が問うた。
「まず、住まいを決めたい」
「龍一郎様のお許しが、戴けますれば、住まいは、確保してございます」
「私の許しで、住まいが決まりますか、長屋ですか」
「長屋では御座いません。屋敷を既に用意してございます」
「ほぉー、手回しがよいですね」
「はい、ありがとうございます、武家屋敷の離れでございます、屋敷が私供の店に近うございますので何かと便利かと存知ます」
龍一郎は、暫く考える時間がほしいと言い目を瞑り無言の時間が続き、暫くして目を開けた。
「お願いします、その方の扶持米ですが表か石か確かめて下さい、もし石なら、その所領地の場所を調べて下さい、可能でしょうか」
「承知致しました、急で申し訳ありませんが、屋敷へは明朝、伺いとうございます。
扶持米の件は暫く日にちを下さい。」
「明日とは、確かに急ですが、構いません」
龍一郎は、夢心地から、武家屋敷の離れ・・・楽しみな事と思いながら深い眠りに落ちて行った。
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