あらすじ 登場人物紹介

 あらすじ


 何者かが悪魔の封印を解いた。それは七つに分かれ、各々の器に入り込む。彼らはそのまま七つの大罪を冠し、組織を結成した。

 それに対して、天界側が動き出す。

『大罪を処理せよ』

 神の指示に従って、御使いは対抗者を選び、彼らにギフトを与える。かくして、二つの陣営による戦いが始まろうとしていた。


 一方で怠惰の悪魔フェニクスと組んだ青年は、怠惰であるがゆえに、やる気がない。彼の正体は(別の世界の)元勇者。神殺しを為したがゆえに処刑された。

 転生した後も現状を変える気は一切ない。気ままに旅を続け、アビストンという最果ての町に到着する。

 そこに、とある少女が襲撃に来た。彼女は勤勉を冠する者。名はエミリー。

 彼女は即死の槍を扱うが、戦闘経験の差から、完封。

 なおも一触即発といった状態が続く中、ユーロンが現れる。エミリーの雇い主である彼は、彼女を連れて帰った。

 戦いを避けられたのはよかったものの、彼女のことが気になる。まっすぐな姿勢は気に入ったし、琴線に触れるものがあるかもしれない。よって、彼女を探しに行く。

 しかし、なかなか見つからない。郊外にまで足を運んだところ、元使用人と接触。彼女はエミリーが屋敷に捕らえられていると話し、助けてほしいと頼む。

 対してクリスは相手の話を聞く気を見せない。こういうのは自分で決める。かくして、屋敷まで行って、高みの見物。

 彼女の様子を見て、合格だと判断。助けることにした。

(それは情や欲、好意といった感情ではなく、衝動。そうせざるを得なかった。突き動かされるような感覚に駆られるように、動いた。このあたりは、彼の過去に原因がある)

 ともかく強引にでも攫おうとしたところ、涼やかな女性モルガンが現れる。彼女はユーロンが雇った暗殺者だった。

 屋敷で戦闘に陥るが、とりあえず撤退。振り出しに戻ってから、作戦を考える。

 第一にエミリーはクリスが大罪の一員である限り、心を開かない。辞める必要があるが、それには退魔師の力が必要で、払うとフェニクスは消えてしまう。

 それは嫌だなといったところで、彼女が生かす方向に意思を固める。

 そんなとき、暗殺者のメンバーが剣をかっさらう。クリスは即座に追いかけ、敵に誘導されるような形で、アジトに突入する。

 あっさりと剣を奪還したところ、ボスであるモルガンと激突。

 途中、パーフェクトコミュニケーションを取ったことで、フェニクスからクリスへの好感度がカンスト。恋をしたことで、敗北を認める。

 本人はモルガンとの戦いで魔力を使い切るような形で、消失した。 


 わざわざ転移させたのは、夕空を場面に使うためです。


 第一章前半は序幕の中に入っていますが、実際は第一幕の範疇です。わざわざ、区切ったのは、フェニクスの退場でプロローグを抜ける形にしたかったからです。

 ここが大きな分岐点。ヒロインはエミリー・ロックウェルであるため、フェニクスを犠牲にしないと、超えられないのですよね。




 以下、登場人物紹介。今回は退場したキャラクターのみです。クリスやエミリーは後編に回します。


 フェニクス、本人の名はアリーシャ。


 アラビアモチーフ。コンセプトは以下の通り。


 性格と属性→炎。

 精神→恋と愛。

 外面→踊り子。

 立ち位置→潔く散る。案内役。

 能力→炎・再生。


 褐色の肌に彫りの深い顔立ち。緋色の髪と瞳。グラマラスな肉体に、踊り子の格好。シースルーの衣装は、アマランス色。他、サンストーンやルビー・カーネリアンなどの装飾を身に着けている。どことなく人間離れした雰囲気がする。


 意思も芯も強い、しっかり者。何度、恋に敗れても蘇り、新たな恋を見つける不屈の精神。弱音は吐かず、毅然としている。

 悪魔にしては良識的。仁義に厚い。


 本人の物語としては、こうだった。

 序:永遠の存在なのに、永遠を掴めない。

 破:海の悪魔との対立。好きな相手が被る。

 急:決着をつける。彼女に渡さない代わりに自分も消える。


 目的:傲慢に協力する。

 動機:かつての想い人に似ている。気に入った。→恋によって、捨て去る。


 このキャラを創ったのは最近です。

 第一章を改稿したときは、あっさり退場させる予定だったけれど、「火の鳥って映えそうじゃね?」と気づいて、作り込みました。

 退場させる前提のキャラでしたが、うまくいったのではないかと。

 クリスとの関係が好きです。彼の相棒に彼女を選んだ理由は、火炙りと火の鳥で被るからです。


 それと、イメージソングがあるキャラがちらほらいます。作る基準はありません。思いついたものを当てはめるだけです。作者の嗜好の影響か、ボーカロイド系に偏っていますが。

 ちなみにフェニクスもといアリーシャは、茜さす/Aimerです。



 次、モルガン・ダリル・シアーズ。

 フェニクスと対になるキャラ。モチーフはリヴァイアサン。

 命名はモルガン(本人の名前)・ダリル(息子の名前)・シアーズ(家名)。


 理知的な顔立ちをした、涼やかな女性。スリットの入ったタイトスカートをはくほか、実は巨乳である。スマートに見えるけれども。

 表向きはしおらしく、上品に振る舞う。本性はドライで、人情味がない。

 嗜虐心を持ち、殺し合いに快楽を見出す。好きな相手に罪を押し付けることが好き。殺せるのもいいし、殺されてもおいしい。ある意味では無敵のキャラ。


 属性は水と氷。水で攻撃をして、氷で防御をする。

 本業は暗殺者。ハニートラップを仕掛け、油断したところを突く戦法を取る。

 基本はビジネスライク。仕事には真面目。嘘はつくものの、契約は守る。


 好みは年下の男。自分の子を亡くしている。死を喜ばなければならないと思い、そのショックで倫理観が歪んだ。以降は死を振りまく活動をする。

 故郷はすでに荒廃している。彼女はそれを捨てた身。


 リヴァイアサンの契約者にする可能性はよぎったけれど、すぐにやめた。嫉妬は第二章が本番なので、ここで倒して次も嫉妬だと、くどくなる。

 結果、悪魔との契約者という設定は、オミット。それでもスペックは高めだったりする。


 イメージソングは帝国少女/R_SoundDesign。




 フェニクスに関して。

 

 過去と現在の性格の違い、彼女だけがイレギュラー(融合せず、切り離せる)な理由は、物語の後半でちらっと解決します。

 矛盾つぶしのための設定であるため、本筋には関わりません。ただ、おいしい関係性になるとは感じます。とある2ペアの対比という意味で。


 それと、設定は覚えなくても大丈夫です。作中に出てくる設定が正しいとも限りませんので。いえ、てきとうなことを抜かしているという意味ではなく。

 ストーリーとキャラクターだけ追っていただいて、大丈夫です。


 重要なのは、


・いつか訪れる災厄および、滅び。

・世界の正体。

・神。

・クリスの過去。彼が犯した罪の正体。

・大罪側の目的。


 あたりです。

 魔王云々はサブです。第六章までの間に消化予定。

 本番は第七章からです。よろしくお願いします。

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