私は<善人>でも、<良識のある人間>でもない。普段は自分のヤバい部分を何とか制御できてるだけの<ドクズ>なんだ。ただ、自分のドクズな部分を正当化したいとは思わないってだけ

彼女が王族を断罪して無辜の人々を救わなかったことを非難する人もいるだろうな。けど、明らかにバランスが崩壊して人間同士の争いになることが分かってるなら敢えてそれを選択しないってのも、<責任ある立場>としては当然なんじゃないかな。


何が何でも、それがむしろ被害を大きくするとしても、とにかく命を助けることが<優しさ>だと思ってるのなら、私はむしろ『それはどうかな?』って思う。


なんて言うかさ、<優しさ>ってのを錦の御旗にするなら、それを貫かないとおかしいんじゃないの?


なのに実際には、後のことなんか何も考えずにただ<目先の可哀想な人間>に優しくしようとして他人が迎合しなかったらキレるって、それって『優しい』の?


よく言われる『優しい』って、要するに、<優柔不断>とか、<優しくされたいなら自分にとって都合のいい人間でいろ。という願望の裏返し>としか思えないんだよね。


しかも、こんな風に言うと、『他人の優しさをそんな風に穿って見るとか、性根が腐ってんな!』みたいに言うのがいるんだよ。仮にも『<人間の優しさ>ってもんを素直に信じろ』とか考えてるのがだよ?


これでもう分かるじゃん。『優しくされたいなら自分にとって都合のいい人間でいろ』って言ってるのと同じじゃん。最初はなっから見返りを求めてるのとかって、ただの<打算>じゃん。それを<優しさ>と言い換える腹黒さがもうきっついよ。


私はね、自分が優しくなんかないから『優しい』って言葉をなるべく使わないようにしてるんだ。


私は<善人>でも、<良識のある人間>でもない。普段は自分のヤバい部分を何とか制御できてるだけの<ドクズ>なんだ。


ただ、自分のドクズな部分を正当化したいとは思わないってだけ。


そして、『性根がドクズでも社会と折り合いを付けて生きることはできる』ってのを実践したいだけ。自分のドクズな性分を理由に他人を傷付けようとするのとか『ただの甘え』って言いたいだけ。


それにさ、<ドクズ>だって『幸せになりたい』っていう欲求はあったりするんだよ。『じゃあ、幸せになるにはどうすればいい?』ってのを考えたりはするんだよ。


で、気付いたんだよね。『自分が他人をわざと傷付けてて幸せになりたいとか、バカも休み休み言え!!』ってさ。


<元イジメの被害者>が、猛烈に他人を攻撃してたりすることあるじゃん。しかも本人が『自分はイジメの被害者だからこういう奴が許せない!』って言ってたりすんの。そういうの見てると、『ああ、この人、今も幸せじゃないんだろうな』って思うんだ。『自分が幸せじゃないから、そのストレスを他人に転嫁することで少しでも癒されようとしてるんだろうな』って。


だけどそれって、まさしく<イジメ加害者の心理>だと思う。その人は<元イジメ被害者>かも知れないけど、同時に、<現在進行形のイジメ加害者>なんだなって実感しかないよ。


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