自分には責任ありませぇ~ん!

『とりあえず子供を死なせずに二十歳まで生かせさえしたら、その間にやらかした何もかも一切が免責される』


とか、どう考えたっておかしいでしょ? 仕事で考えてごらんよ。自分が担当していた期間に手を抜きまくっていい加減なことをしてメチャクチャにしておいてそれで期間が過ぎたからって、


『自分には責任ありませぇ~ん! 落ち度もありませぇ~ん! 次の担当者がちゃんとやれば済むことですぅ~』


って、誰が納得してくれんの?


『そうだよな。そのとおりだ。お前に責任はない』


って言ってくれんの?


いや、言ってくれるのももしかしたらいたりするかもだけど、それが多数派になる?


ホントに何度も言うけどさ、私は自分が<親>だからこそそう感じるわけ。子供達に<ハンデ>を背負わせてこの世に送り出しちゃった責任は、私とダンナにある。他の誰にもない。あったとしても微々たるもんだよ。私とダンナの責任に比べれば、ハナクソ同然。


私も普通に生活できる程度には収入があって、しかもダンナは金融資産が余裕の億越えの資産家だから経済的なハンデはないと思う。そういう意味のじゃなく、私、ダンナとは籍入れてなくて、法律上は、


<未婚の母>


なんだよね。


こう書くと、途端に、猛烈に攻撃してくるのがいる。すんげえいる。


親が子供に影響を与えない。親がどんなのでも子供が努力すればなんとでもなると本気で思ってんのなら、なんでそれを批判すんの? 本音では、


『どんな親の下に生まれるかで子供の人生も大体決まる』


って思ってるからじゃないの?


私はそこまで思ってないけどね。思ってないからこそ、子供達が自分の努力で自分の人生を作っていけるようにしなきゃと思ってんの。そこでヘマをしたんなら、それは私の責任だよ。当然じゃん。


自分の責任と向き合う姿勢も見せない親の姿を子供に晒してて、それで偉そうに説教とか、有り得ない。


別に、ロクデナシのダメ人間でもいいんだよ。どうせ<完璧な親>なんてこの世には存在しないだろうし、たとえもしいたとしても、それこそ例外的な存在だろうし。


ただ、


『自分が子供をこの世に送り出したという事実と、それによって生じた責任から、目を背けない』


ってのをわきまえられてたらさ。


『自分の責任から逃げない目を背けない』


それができたら、仕事でも何でも、だいたい何とかなるんじゃない? 仕事でヘマして怒られるのが嫌で誤魔化そうとかするのにならずに済むんじゃない?


そして子供にそうなってもらいたいなら、何より親がその姿勢を見せなきゃダメじゃん。


自分が子供をこの世に送り出す決断をしたという責任を、


今の旦那を選んだのも、今の奥さんを選んだのも、他でもない自分だという責任を、


ちゃんと自分で背負う姿勢ってのをさ。


それが<手本>になるんだって私は思うんだよ。


だけどまあ、やっぱり<完璧>にはなれないよね。じゃあ、親が子供に<完璧>を求めるのも違うじゃん。


自分が<完璧な手本>を見せられないんだからさ。


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