その花弁は風もないのに舞い上がる
平安の春の世、夫婦は美しい桜が咲く吉野の別邸に訪れていた。
「実はこの木には桜の君が住んでいるのですよ」
そういって、男は幼い頃の記憶を女に語る。
自主企画「水たまりに幸運一滴」のための書き下ろしです。
その花弁は風もないのに舞い上がる
平安の春の世、夫婦は美しい桜が咲く吉野の別邸に訪れていた。
「実はこの木には桜の君が住んでいるのですよ」
そういって、男は幼い頃の記憶を女に語る。
自主企画「水たまりに幸運一滴」のための書き下ろしです。