ルドベキアの咲く頃に

作者 真賀田デニム

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★★★ Excellent!!!

 タイトルを見、数字だけのエピソードタイトルが2つ並ぶ様を見て、グッと雰囲気を予感させる。

 読み始めよう。
 冒頭3行で一気にノスタルジーの彼方へ物語を引き込む手腕。
 そこは、色褪せた『茜色』の世界だ。

 積み重ねた歳月と、ゲームの中でだけ巻き戻せる時間。
 鮮やかに甦る情景と、抱き続けた感情。

 嗚呼。
 しかし、二人の間に咲く花の。
 ひまわりではなく、ルドベキアの花に裂くことの。
 何と。
 世界はちょっぴり残酷で、切ない程に公平なのであろうか。

 胸を鷲掴みにされるように心に届く筆圧——リアリスティックだ。

★★ Very Good!!

 突然の引っ越しで街を去ることになった少女。主人公は十五年もの間、待ち続けて――。
 少年が青年へと成長しても決して変わらない清純な恋模様。人が生涯のなかで最も苦痛なことの一つといえば「待つ」ではあるが、物語は非常に滑らかで美しく締められていて読感は気持ちが良い。

★★★ Excellent!!!

駄菓子屋さんでゲームをした小学校時代の友達。
もしその女の子が15年経って、美人さんになって現れたら。。

2部制で語られる、タイムスリップしたような文章テクニックが秀逸です!

筆力の高い作者さんらしく、時代背景の描写もうまいですし、子供時代から成長した様子まで自然で作者さんのまなざしが優しいです。

ラストの切なさが余韻を募ります。
誰もが持っている懐かしい想い出に重なると思います。
是非、ご一読下さい。