JAPAN-2、責任の所在
この時代、<まともな企業>で製造されたものであればネジ一本までも目に見えない刻印がされていて、少なくともロット単位で流通は管理されており、どこにどのロットが納入されたのかは追跡も容易だった。だからその分の手間は省かれコストもかからないものの、実際にその品物が使われている可能性のある物品を凍結したり回収したりとなると損害やコストは膨大なものになる。だからこそ迅速さが求められる。
これは、小さな町工場や商店レベルの部署についてもだ。
何度も言うように、
特に今回のような事例では、知らずに当該部品を使った機器を導入したとなれば当然、現場に責任はない。ゆえにその損害の責任を負わされることもないのだ。休業することになってもその間の給与はすべて保障される。
が、その損失や損害は
とは言え、すでに
ゆえに今回のことで
されば暢気に構えてなどいられまい。
だから、ロボティクス部の役員である
「千堂様……」
屋敷には、千堂アリシアが一人で帰ることになる。今の彼女の立場はあくまで<一従業員>。業務として千堂の補佐をすることはあっても、今回はその手配が間に合わず、アリシアだけで屋敷に帰ることになったのだ。
が、千堂のいない屋敷に帰ったところで寂しいだけなので、
「
端末で電話をかけ、そう申し出たのだった。
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