間倉井医師の後任、有力な候補が決まる
こうして
まだ三十代と若輩ではあるが、一時、テロ多発地域での医療支援に従事していた経験もあり、所属していた支援団体が代表の病死に伴って解散したため
現在、都市部では、個人の医師に責任を負わせすぎないように責任が分担されるような仕組みになっており、医療事故などで生じる責任については、病院の経営母体となっている
このことで『医師個人の責任感が薄れている』という批判もあるものの、その一方で、医療事故が発生した際に当該医師の有責が確定するまで被害者の補償に手が付けられないという事態がなくなり、
この方式は、ほとんどの都市で採用されており、地球も含めて主流となっている。
もちろん、その仕組みを悪用しようという不埒な輩も稀にいるものの、補償を肩代わりすることになる
その精査の際にも、AIが活用される。人間では見落としがちな改竄の痕跡さえ見付け出すことが多くあり、実績を上げているとも。
そのように医療システムそのものも進歩しているものの、逆にあまりにシステマチックになり過ぎたそれを嫌う<変わり者>も、やはりいるのだ。
その医師の名は、
夜。
「すまないな。仕事を増やしてしまって」
結果として千堂アリシアへの要請を承諾した
「いえ、赤ちゃんを傍で見られて楽しいです♡」
と、入院中の寛慈のことが可愛くて仕方ないアリシアは、笑顔で応えたのだった。
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