爆弾低気圧、明帆野を直撃する
こうして、
港の水位もやはり上がっているものの、港湾施設にまで流れ込もうとする水は地下の大水槽へと誘導され、そこに一時貯えられる。そう。一見しただけではそれこそ離島の寒村にも思える
これらも当然、地球で記録されてきた数々の災害のデータを基に用意されたものだ。そしてこれを成したのは、多くのロボットの力である。ある物はしっかりと活かした上で、過剰な部分は抑えようとしているだけだ。
山側でも一部地滑りが発生、土石流となって下り落ちたが、すべてあらかじめ想定された流路を辿り、民家への被害は生じていない。それらを『起こらないもの』と想定するのではなく、『いずれは必ず起こるもの』として対処してきた結果であった。
風力発電所は止まり、各家のソーラーパネルもほぼ発電していないが、ガスタービンエンジンと蒸気タービンの複合方式の火力発電所は十分な電力を生み、無線給電で各家庭へと確実に電気を届ける。
だから安心して暮らしていられる。
なお、港湾では、安全を確保するために配されたレイバーギアが、暴風雨と激しい波をものともせず監視している。船を避難させる時にも大活躍した。
久美や亜美と同じく、淡々と、ただ淡々と、人間を守るために自身の役目を果たす。
ただ、苦手だから、自分には合わないから、距離を置こうとしているだけなのである。
そんな
その中で、
『まったく……いい加減に楽をさせてくれないかねえ……』
また、何度も言うように
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