詩集:朝は逃げ出して夜が捕まえた時

Liquid Strawberry…

夜まで私を連れて行って下さい

破綻した雲は水になり繰り返します

そこを光の道路は宇宙へと巡るのです

水道から続く泡の塔を見つめるその前に


Liquid Strawberry…


領域への靴は重くなくてはなりません

胸の心臓が心では無くて

在り来たりな体温や湿度だったのです

老いてく時代に過去が逆流するその前に


Liquid Strawberry…


栄光が不正だと報じられた朝には

焼ける卵には声が詰まっているものです

飲み干せないコップの水が恒常を失い

下水へ垂れ込まれてしまうその前に


Liquid Strawberry…


崇拝したあなたは空を昇らず

地べたを這う冷めた檻に今はいるのです

煙を駆け回る兵隊の攻防が

それでも止まらなくなるその前に


Liquid Strawberry…

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