PARK

飛び越えれそうなブリッジに彼女は立っていた

川の流れは優しくて穏やか

冷たいけど暖かさを感じるんだ

矛盾してるけど知ってるでしょ?

こんな気持ち何処かで

手を木漏れ日に翳しているんだ

全ての光に包まれて溶けた気がしたんだ

目を擦ると彼女はこっちを見て笑っていた

『空に魔法かけといたから楽しみにしていてね』

そう言うと今度は確かに光の中へと溶けた

呼吸を忘れて

酸欠トリップに出掛けているのに気付いて

慌てて呼吸をした

ボクはブリッジに立って木漏れ日に手を翳したけど

変る事は無かったよ

その夜にボクは魔法の意味をしるんだ

この世の終わりで大移動をする様な

星空がそこには輝いていた

梯子が伸びている

星を取ろうと登りながら建築してる

流星群は羊

ゆっくりと遊牧する中を

ボクはゆっくり目を閉じて

彼女に会いたいとゆっくり願った


タンバリンが歩いていた

子供達は噴水の水を掴んで見せようとする

母親はそれに褒めてあげる

ボクはタンバリンを追いかけて見せ付けてやる

上手に叩いて鳴らすのさ

ハイテンポで走り回って

蜘蛛のトランポリンに絡まって空を飛ぶ

ブランコは一回転して

一瞬だけ人が空に落ちていきそうだった

ブランコの地球征服は無事解決した

本気で想っていいよ

ボクは愛せよ恋いせよを教科書で教わっていないから

君がその分乗っかってくれれば

中性の物体になるんと思うんだよ

やがてそれは酸性の甘酸っぱい恋になり愛となる

成功したら液体を飲ませてあげよう

果物が実りそうだね

丁寧に言うなら授かりそうだね

まずはバイクで追いかけ回す事から始めるよ

太陽はボクの背中を追いかける


街を抜けだそう

バイクは時速128キロで走行している

明かりの無い森の一本道は

日溜が潜んでいるからまだ大丈夫

そこの大きなとこで

優しさに泣かせる事が出来そうだよ

ボクは君を突き抜けるオタマジャクシになって飛び込めば

山道を過ぎて蛙になるかもしれない

ジョークを置き去りにしよう

そんな欲望はとうの昔に近所のゴミ箱さ

ボクは速度に乗せて君を置き去りや不幸には決してしないよ

純度200の水に透き通ってしまおうじゃないか

内蔵も筋肉も血管も心も全て

溶けて混ざって曖昧になってしまおうよ


知っているかい

ここは事故現場

行け行け ボクの三輪車

電波塔のアンテは変わり者

ラジオから天の声を聞こうって話さ

知り合いが会いに行ったんだ

いつか行ってみたい気がしたんだ

煙草の煙で絵を描いたよ

甘い夢は風に混ぜられて

曖昧になった現実に出かけよう

鍵はいらない

ボクの四畳は今や星一つのジャングルになっている

強盗はきっと財布を捜すのに苦労をする筈さ

行け行け ボクの三輪車

曲がり角の世界を回れ

シャボン液の空

君を小さな台に立たせて弾力のある

大人のシャボン玉を踏みながら

空の川に流されて

エレキ鈴虫が鳴いているよ

エフェクターはトレモロにコーラス

綺麗で耳を刺す棘がある

水色の森に行って

抱き締めればボク達が森で一番熱い生き物に変る

もう戻れないかもしれないよ

発見に飽きて心中するまで

液体プラスチックの湖を渡ってみたりしようよ

行け行け ボクの三輪車


花鳥風月に飛び込んでみれば

宿題渡されて心に羽根をもらう

青い閃光それはボク

笹舟レースを突き抜けて

水飛沫に笑ったら

写真に閉じ込めて

花びらの雨は降り続ける

野原は何時までも続くここは野原の世界

ボク達はいつの間にか迷いこんで

恐らくこの世界のアダムとイブで

林檎の罪は別世界で犯していて

神様もみてないこの中心も哲学も無い星で愛を創ろう

草を強く握ると良い

風が二人をくすぐる


夜に付いたのは

人の殺人現場で少年バットを目撃してからだ

森でレストランを建設して食事を済ませようね

すると動物達が会話をしている

仲良くしようと近寄りたいけど

怪物くんを囲んで怒っている様子である

今宵に怪物くんの夢に耳から入ろう

仲良くなる方法を囁いてあげよう

怪物くんの優しさを無駄にしちゃ行けない

やがて始まる大きな行進があるなら

なに食わない顔で

先頭に立つ怪物くんに握手を求めるのも良いかもしれない

怪物くんには大きな掛け橋になってもらいたい


潜ればプールは明日で

ボクは明日へと消えて行く

空中を掴めば何処でも登れる

生徒達は授業を聞かないでベランダからテイクオフ

空軍がやって来てそれを打ち落とせば

葬式が始まって

葬列の後ろを電車が走って轢き殺して行く

やがてそれは映画化になって上映される

ボクはポップコーン食べる君の前に立って抱き締めてあげよう

戦友とかよりも強い絆に結ばれて

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