カスタムEX

頬をなぞる 微かな水滴に

抜け出す 二人を見た

発光した 渚の朝は

檸檬畑での 隠れんぼへと導く


控室


罪と罰 空をなくしたジャンキー

花束 ポエトリーの手紙

有りっ丈の愛を藍で染めあげ

温もりの 手で掬い上げる


明日は素晴らしい筈

カスタムEXで

羽根は音を突抜ける

カスタムEXに

混らぬ白さを持てる筈

カスタムEXで

オムレツを食べる頃には帰る筈

カスタムEXなのだから


冷たい 欲望が可愛い

風車と 横顔を見る

淋しい 魚は群れる

羊は 柵を越えない


思い出は砕けない

カスタムEXだから

運命なんて逸話を捨てよう

カスタムEX決めたんだから

星屑の輝きだけ盗みだし

カスタムEXなのさ

ココアが冷めてしまう前には

カスタムEXなんだから大丈夫


Under the sun

声は日溜に咲く

Under the sun

鼠が回るレコードの上を走る

Under the sun

飛魚の背に乗り風のままに


それ以外 何もない事

無い事

何も無い事


流線 国道先はヘヴン

岬で 沈むのを待つ

鎖は 縛る為の物じゃない

孤独が 触れてるのに何故


荒ぶるサイレン

カスタムEXが無いから

火災報知器は沈黙で接した

カスタムEXしてるから

抜け出した二人は行くだろう

カスタムEXに

みんな冷めちゃうだろう

カスタムEXしたのに


Under the sun

朝凪の間悲しみは消える

Under the sun

土を踏み返す事に意味はある

Under the sun

空の電源は誰にも落せない


それ以外 何も無い事

無い事

何も無い事

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