第97話 今・計測結果
2度の失敗のあと、再度の計測。
ただ、今回は、正直なところ、結果は出る前からなんとなく分かっていた気がする。
何度も何度も走り回って、家の周りで低周波の計測をして、・・・だから、なんとなく。
寝室側の、疑っていた場所、空き家の北側と南側の2カ所と、寝室と逆側の隣家の浄化槽の上、計3カ所で計測した。
結果、隣家の浄化槽の影響が一番強かった。
多分、2度の失敗の後でなかったら、この結果は受け入れられなかった。
だって、私は最近になって強くなった、夜中の低周波音の発生源を知りたかったわけだから。
隣家の浄化槽の音は以前からしていたし、夜中の音のしない時にもずっと、当然ながら続いているものなのだから「新しい音」ではない。
でも、家の周りで散々、計測しまくって、少しずつ分かってきた。
今回、測ってみた、空き家周辺の場所は、他よりは少し低周波音が強いけれど、絶対ここ!というほどではない。
つまり、新しい音は、あることはあるけれど、それだけではさほど大きい音ではないということ。
データで見て、確かに、室内の低周波音は、以前より大きくなっている。
ただ、以前からの、隣家の浄化槽の音に、新しく、他の小さい音が加わったために、私にとっては大きく感じられる音になってしまっただけ、ということではないだろうか。
向かいの家が入居して、エコキュート が動き始める前に、こちらの新しい音をなんとかすれば、エコキュート が動いても、少しは楽になるかと思ったけれど、そんな簡単な話ではないらしい。
落胆したが、仕方がない。
それと、ヘルパーさんと話していて、やはり加わった音は、別のエコキュート かもしれないと思った。
毎日ではないし、音がする時もひどい時とそうでもない時があり、時間も、すごく長く、10時間くらいも感じる時と、2時間くらいの時とある。
ヒーターかなと思った時もあるけれど、最近の暖かい日も、音は小さかったけれど感じたこともあったから、なんなのか、さっぱり分からなかった。
お世話になっているヘルパーさんの妹さんが、以前エコキュート を使っていらしたそうで、その時は、お母様を介護しながら、二人暮らしだったそう。
毎日お風呂を使うのは大変なので、お湯はたくさん使う日と、ほとんど使わない日があったとか。
なるほど、そういう家族構成なら、湯沸かし器も毎日使うわけではない。
その上で、私が見られない場所のあるお宅、というと、心当たりは一応、ある。
どちらにせよ、低周波音の音量で言ったら、どうにかしてくださいとお願いに行くわけにもいかないだろうな。
今、夜中に時々、つらい音が、絶対にエコキュート と決まったわけではないけれど、わずかな音が加わっただけで、あれだけつらくなってしまうのか・・・と思うと、やっぱり、向かいの家の音に耐えられる気がしない。
妹は、きっと大丈夫、昔の機械よりは音小さいはず!と励ましてくれるけれど。
向かいの入居が遅れている理由はわからない。
どうしました、と気軽に聞ける間柄ではなくなってしまったし。
できるだけ、できるだけ、遅くなってくれますように。
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